このタイのデザート「カノム・フォイ・トン」は甘く味付けした卵の黄身で作ります。
たくさんの卵黄を使うので、とても贅沢なデザートです。
卵液を小さな穴の開いた専用の器具を使って、沸騰したお湯の中に糸のように
細く線を描くように落としていきます。
正直言って、簡単ではありません。
上手に作るには何度も繰り返し練習する必要がありますが、その黄金に輝く美しさと、
思わず笑顔になってしまう濃厚な美味しさは、手間をかけて作るだけの価値があります。
実はこのお菓子、ポルトガル語ではフィオス・デ・オヴォス(fios de ovos/卵の糸)と呼ばれる
西洋菓子が日本の長崎に伝来し鶏卵そうめんとなり、
さらにアユタヤ朝時代のタイにも伝えられました。
タイではより濃い黄金色が出せることからアヒルの卵で作ることが多く
時としてジャスミンの香りも付けられます。