注意:このお話は、書き手ロワに投下した話の続編になっています。
「らき☆すた」のキャラの名前を借りてはいますが、「らき☆すた」本編とはまったくつながりのないパラレルワールドのようなものです。
二次創作どころかいわば三次創作です。あと、百合です。
それでも「私はいっこうにかまわんッ!」という方だけお読みください。
世の中には、不思議なことがある。
ただの女子高生だったはずの私が、ある日突然前世の記憶なんてものに目覚めてしまったりするんだから。
ああ、言っておくが私は電波じゃない。証明する術はないが、事実だ。
あの日、ちぃちゃん……こなたと出会った時から、私は「枢木かがみ」であると同時に「クールなロリスキー」でもある存在になった。
私たちの前世については、話すと長くなるので割愛する。今回の話とはほとんど関係ないし。
どうしても知りたい場合は、書き手ロワ2ndを読んできてほしい。
とにかく、私とちぃちゃんはすぐにまた付き合うようになった。
さすがに前世云々といっても信じてもらえそうにないので、周りにはお互い一目惚れだったと説明している。
そっちと違って、こっちの日本は同性愛も当たり前なので奇異な目で見られたりすることもない。
堂々といちゃついて、「バカップル」という評価を甘んじて受け入れている。
だが、「ロリコン」という評価は受け入れない。私はロリが好きなんじゃない、ちぃちゃんが好きなのだ!
以上、読み手への語りかけ終わり。
◇ ◇ ◇
12月24日、クリスマスイヴ。私は友人一同で集まり、パーティーを楽しんでいた。
会場は、お嬢様であるみゆきの家である。
みんなで、食べて歌って大はしゃぎ。これも楽しいけど、ちぃちゃんと二人きりのクリスマスも過ごしたかったなー、なんて考えていたちょうどその時だった。
「クーちゃん、ちょっといいかな」
まるで私の心を読んだかのように、ちぃちゃんが話しかけてきた。
「どうしたの、ちぃちゃん」
「んー、ちょっとみんなの前では言いづらいことだからこっちに来てくれる?」
「いいけど……」
ちぃちゃんに腕を引かれるがままに、私は部屋の隅に移動する。ちなみに他のメンバーはみゆきのお母さんと一緒に熱唱中で、こっちにはまったく気づいていない。
あー、つかさの奴ぐでんぐでんに酔っちゃって……。なんでシャンパンだけであんなになれるのよ……。
と、意識がそれてしまった。
「それで、何?」
「うん、あのさ……。さっきみんなでプレゼント交換はやったけど、やっぱりクーちゃんには個別にプレゼント渡したいな、って思ってて。
これ、趣味に合うかわからないけど……」
そういって、ちぃちゃんはおずおずとかわいらしくラッピングされた箱を差し出す。
「あ、ありがとう……。開けちゃっていいかな?」
「いいよ」
ちぃちゃんの許可が出たので、私は丁寧にラッピングを取り除いて中を確かめる。
出てきたのは、赤い宝石のついたネックレスだった。
「ちょっと、これ……!」
「ご、ごめん、気に入らなかった?」
「い、いや、そうじゃないの! すごく嬉しい! けど……こういう話は失礼かなとは思うけど……。
これ……高かったんじゃないの?」
「まあね。けど、ずっと前から少しずつお金貯めてたんだよ。
きっといつか、クーちゃんにまた会えると思ってたから。その時のために、ね」
「馬鹿……そこまでしてくれなくたっていいのに……」
ちぃちゃんの言葉を聞いて、彼女がどうしようもなく愛しくなって……。
気が付いたら、私はちぃちゃんを抱きしめていた。
「クーちゃん……おなか周りの脂肪が増えたんじゃない?」
「ムードぶちこわしの発言するなー!!」
思わず、拳が出る。もちろん、本気では殴らないけどね。
「ハッハッハ、いついかなる時もギャグを忘れないのが私なのさ!」
まったく悪びれる様子もなく、ちぃちゃんが笑う。まったく、こういうところが憎めないのよね、この子……。
「そうだ、私からもプレゼント用意したのよ。受け取ってくれる?」
「そりゃもちろん。クーちゃんからのプレゼントなら、たとえ黒こげ料理だって……」
「クリスマスに、恋人にそんなもの渡すか! ほら、これよ」
ぶっきらぼうに、私は用意していた袋を手渡す。中身は、手編みの手袋だ。
「これ……もらっちゃっていいの?」
「あなたのために作ったんだから、当たり前じゃない。まあ、あのネックレスとは釣り合い取れないと思うけど……」
「何言ってるのさ! 十分すぎるよ! お墓まで持っていかせてもらうね!」
「もう、大げさなんだから……」
あきれ笑いを浮かべつつも、私は心の底から喜びを感じていた。
自分のプレゼントで、大好きな人が喜んでくれる。それが、こんなにも幸せなことだったなんて……。
「ねえ、ちぃちゃん」
「何?」
「私、ちぃちゃんを好きになれて本当によかったと思う」
「私も、クーちゃんを好きになってよかったよ」
そういって、ちぃちゃんはまぶしいぐらいの笑顔を見せてくれた。
◇ ◇ ◇
「すっかりラブラブだねー、お姉ちゃんたち」
「気づかないふりというのも、大変ですね。ところでつかささん、このあとの計画も覚えてます?」
「もちろん。私が泥酔した振りをして、ここに泊まることにする。
そしてお姉ちゃんたちには、二人きりのラブラブな帰り道を堪能してもらう。完璧だよ!」
「しかし、こんな計画を思いつくなんて……。何というか、つかささんらしくないですね」「フフフ、私はけっこう黒いところあるよ?」
「まあ何はともあれ……メリークリスマス、ですね」
「メリークリスマスだね!」
END
「らき☆すた」のキャラの名前を借りてはいますが、「らき☆すた」本編とはまったくつながりのないパラレルワールドのようなものです。
二次創作どころかいわば三次創作です。あと、百合です。
それでも「私はいっこうにかまわんッ!」という方だけお読みください。
世の中には、不思議なことがある。
ただの女子高生だったはずの私が、ある日突然前世の記憶なんてものに目覚めてしまったりするんだから。
ああ、言っておくが私は電波じゃない。証明する術はないが、事実だ。
あの日、ちぃちゃん……こなたと出会った時から、私は「枢木かがみ」であると同時に「クールなロリスキー」でもある存在になった。
私たちの前世については、話すと長くなるので割愛する。今回の話とはほとんど関係ないし。
どうしても知りたい場合は、書き手ロワ2ndを読んできてほしい。
とにかく、私とちぃちゃんはすぐにまた付き合うようになった。
さすがに前世云々といっても信じてもらえそうにないので、周りにはお互い一目惚れだったと説明している。
そっちと違って、こっちの日本は同性愛も当たり前なので奇異な目で見られたりすることもない。
堂々といちゃついて、「バカップル」という評価を甘んじて受け入れている。
だが、「ロリコン」という評価は受け入れない。私はロリが好きなんじゃない、ちぃちゃんが好きなのだ!
以上、読み手への語りかけ終わり。
◇ ◇ ◇
12月24日、クリスマスイヴ。私は友人一同で集まり、パーティーを楽しんでいた。
会場は、お嬢様であるみゆきの家である。
みんなで、食べて歌って大はしゃぎ。これも楽しいけど、ちぃちゃんと二人きりのクリスマスも過ごしたかったなー、なんて考えていたちょうどその時だった。
「クーちゃん、ちょっといいかな」
まるで私の心を読んだかのように、ちぃちゃんが話しかけてきた。
「どうしたの、ちぃちゃん」
「んー、ちょっとみんなの前では言いづらいことだからこっちに来てくれる?」
「いいけど……」
ちぃちゃんに腕を引かれるがままに、私は部屋の隅に移動する。ちなみに他のメンバーはみゆきのお母さんと一緒に熱唱中で、こっちにはまったく気づいていない。
あー、つかさの奴ぐでんぐでんに酔っちゃって……。なんでシャンパンだけであんなになれるのよ……。
と、意識がそれてしまった。
「それで、何?」
「うん、あのさ……。さっきみんなでプレゼント交換はやったけど、やっぱりクーちゃんには個別にプレゼント渡したいな、って思ってて。
これ、趣味に合うかわからないけど……」
そういって、ちぃちゃんはおずおずとかわいらしくラッピングされた箱を差し出す。
「あ、ありがとう……。開けちゃっていいかな?」
「いいよ」
ちぃちゃんの許可が出たので、私は丁寧にラッピングを取り除いて中を確かめる。
出てきたのは、赤い宝石のついたネックレスだった。
「ちょっと、これ……!」
「ご、ごめん、気に入らなかった?」
「い、いや、そうじゃないの! すごく嬉しい! けど……こういう話は失礼かなとは思うけど……。
これ……高かったんじゃないの?」
「まあね。けど、ずっと前から少しずつお金貯めてたんだよ。
きっといつか、クーちゃんにまた会えると思ってたから。その時のために、ね」
「馬鹿……そこまでしてくれなくたっていいのに……」
ちぃちゃんの言葉を聞いて、彼女がどうしようもなく愛しくなって……。
気が付いたら、私はちぃちゃんを抱きしめていた。
「クーちゃん……おなか周りの脂肪が増えたんじゃない?」
「ムードぶちこわしの発言するなー!!」
思わず、拳が出る。もちろん、本気では殴らないけどね。
「ハッハッハ、いついかなる時もギャグを忘れないのが私なのさ!」
まったく悪びれる様子もなく、ちぃちゃんが笑う。まったく、こういうところが憎めないのよね、この子……。
「そうだ、私からもプレゼント用意したのよ。受け取ってくれる?」
「そりゃもちろん。クーちゃんからのプレゼントなら、たとえ黒こげ料理だって……」
「クリスマスに、恋人にそんなもの渡すか! ほら、これよ」
ぶっきらぼうに、私は用意していた袋を手渡す。中身は、手編みの手袋だ。
「これ……もらっちゃっていいの?」
「あなたのために作ったんだから、当たり前じゃない。まあ、あのネックレスとは釣り合い取れないと思うけど……」
「何言ってるのさ! 十分すぎるよ! お墓まで持っていかせてもらうね!」
「もう、大げさなんだから……」
あきれ笑いを浮かべつつも、私は心の底から喜びを感じていた。
自分のプレゼントで、大好きな人が喜んでくれる。それが、こんなにも幸せなことだったなんて……。
「ねえ、ちぃちゃん」
「何?」
「私、ちぃちゃんを好きになれて本当によかったと思う」
「私も、クーちゃんを好きになってよかったよ」
そういって、ちぃちゃんはまぶしいぐらいの笑顔を見せてくれた。
◇ ◇ ◇
「すっかりラブラブだねー、お姉ちゃんたち」
「気づかないふりというのも、大変ですね。ところでつかささん、このあとの計画も覚えてます?」
「もちろん。私が泥酔した振りをして、ここに泊まることにする。
そしてお姉ちゃんたちには、二人きりのラブラブな帰り道を堪能してもらう。完璧だよ!」
「しかし、こんな計画を思いつくなんて……。何というか、つかささんらしくないですね」「フフフ、私はけっこう黒いところあるよ?」
「まあ何はともあれ……メリークリスマス、ですね」
「メリークリスマスだね!」
END