スイスはヨーロッパ中部の内陸国で、1815年に永世中立国となりました。
1850年には、フランスのフラン通貨制度にならって1フラン＝100サンチームとするスイス・フラン通貨制度が導入されました。
2サンチーム硬貨は1974年、1サンチーム硬貨は2005年に製造停止されています。
こちらは1963年発行の1サンチーム硬貨です。
サンマリノはイタリア半島にある内陸国で、周囲をイタリアに囲まれています。
世界で5番目に小さい国ですが、長く独立を保っています。建国は301年と言われています。
イタリア半島が統一された後、1864年にサンマリノ・リラの通貨が導入されました。1939年からはイタリアリラが流通していましたが、1972年に再び独自貨幣の発行が再開しました。
その他、エスクード金貨など多数の記念硬貨も発行されています。
2002年からはユーロが導入されました。
こちらは2000年発行の20リラ硬貨です。
デザインが発行年によって異なるのが特徴です。
オランダはヨーロッパの低地の国で、干拓で国土を拡大してきました。
正式にはネーデルランド王国であり、低い土地を意味しています。
一時フランスの支配下となりましたが、1814年に独立し、1ギルダー(フルデン)＝100セントの通貨制度が導入されました。
2002年にユーロが導入され、現在に至ります。
こちらは2.5ギルダー、25、10セント硬貨です。
イギリスはグレートブリテン島と北アイルランドからなる連合王国です。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国で構成されています。
EU加盟国でしたが、離脱することになりました。また、ユーロを導入せず、ポンド通貨制度が維持されています。
十進法導入前は1ポンド＝20シリング＝240ペンス＝960ファージングとされていましたが、1971年に1ポンド＝100ペンスとなっています。
こちらは十進法導入前の硬貨で、それぞれ1ペニー、3ペンス、6ペンス、1シリングです。(12ペンス＝1シリング)
こちらは十進法導入後の硬貨でそれぞれ1ペニー、2、5、10、20、50ペンス、1、2ポンドになります。表面はエリザベス2世が描かれています。
アンドラはフランスとスペインの国境の国で、長らくスペインのウルヘル司教とフランスの大統領が共同領主をつとめてきましたが、1993年に独立国となりました。
1960年にはディナールを通貨単位とするコレクター向けの記念硬貨の販売を始め、1977年には、直営ビジネスとなりました。
1ディナール＝125スペイン・ペセタ＝5フランス・フランと設定され、アンドラ国内で両替も可能とされました。
2002年からはスペインとフランスの通貨がユーロとなり、アンドラでもユーロが使用されるようになりました。
2014年からはアンドラ独自のユーロ硬貨の発行されています。
こちらは2002年発行の1センチム硬貨です。表面には国章、裏面にはピレネーシャモアが描かれています。
アイルランドは北大西洋のアイルランド島の6分の5を領土とする国です。残りの6分の1はイギリス領となっています。
イギリス支配下では、イギリスの貨幣が流通していましたが、1922年に独立し、1928年にはアイルランド・ポンド通貨制度となりました。
1971年には1ポンド＝240ペンスから、1ポンド＝100ペンスと十進法化されました。
2002年からはユーロが流通しています。
こちらは1ペニー硬貨です。表面にはアイリッシュ・ハープ、裏面はオナガドリが描かれています。
アイスランドは北大西洋の火山島で、北極圏に位置しています。
1262年にノルウェー統治がはじまり、1380年にはデンマーク統治となりました。1873年にはスカンジナビア通貨同盟のクローナ通貨制度が導入されました。
1918年には独自通貨アイスランド・クローナが導入されました。
1944年に正式に独立し、1946年に国章を取り入れた硬貨が発行されました。
1981年に100分の1デノミが実施され、現在に至ります。
補助単位通貨はエイリル(複数形アウラル)ですが、現在は使われていません。
こちらは10アウラル硬貨です。国章が描かれています。
キプロスは地中海の島国で、1960年にイギリスから独立しました。
独立後は、南部のギリシャ系住民と北部のトルコ系住民の対立により、1983年に南北分断されています。
通貨は1955年より1ポンド＝1000ミルの通貨制度でしたが、北部では、1975年以降、キプロス連邦トルコ系住民共和国の樹立を宣言、トルコ・リラが流通しています。1983年には北キプロス・トルコ共和国として独立を宣言しました。
南部のキプロス共和国では、1982年に補助単位がミルからセント(1ポンド＝100セント)となりました。2004年にEUに加盟、2008年からユーロが導入されています。
1981~82年発行の5ミル硬貨です。12角形で、裏面には古代地中海貿易で活躍したフェニキアの帆船が描かれています。
表面には国章が描かれています。
EUの0ユーロ記念紙幣(自由の女神像)です。表面は様々なバージョンがあります。
裏面は共通で、フランスのエッフェル塔、イギリスのビッグベン、ドイツのブランデンブルク門、スペインのサグラダファミリア、ベルギーの小便小僧となっています。
モルドバは第一次世界大戦後の1918年にルーマニア領になりましたが、第二次世界大戦後にソ連領となりました。
1991年に独立し、ルーマニア領時代と同じ名称の1レウ＝100バニ(バンの複数系)の通貨制度となっています。
ちなみに、モルドバの独立に先駆けて1990年にトランスニストリア地域が沿ドニエストル共和国として分離独立を宣言しています。(国際的には未承認)
2010年発行の1レウ紙幣。モルドバ候シュテファン3世の肖像が描かれています。
裏面にはモルドバ最古のカプリアーナ修道院が描かれています。
