趣味のお部屋@nissy

インフレ紙幣や貨幣コレクションのページとしてリニューアルしました。過去の九州国道の旅編も完結し、毎日更新は終了です。

元文小判金

2020-11-30 00:06:00 | 古銭
江戸時代の小判は、時代によって重量や金の純度が変わっていきます。

1600年(慶長5年)から流通が始まった慶長小判は4.76匁(17.9g)で、金の純度は約84.3%でしたが、1695年(元禄8年)製造の元禄小判は、重さこそ17.8gと変わりませんが、金の純度は57.4%と30%近く下げられています。
その後1710年(宝永7年)から鋳造された宝永小判は金の純度は慶長小判と同じ84.3%でしたが、重さは2.5匁(9.4g)となり、金の含有量は元禄小判から24%下げられました。

1714年(正徳4年)発行の正徳小判は、重さ4.7匁(17.85g)、金純度84. 3%と、慶長小判にほぼ近いものに戻りました。実際には2.5%ほど低い純度で製造されていたため、世間の評判は悪く、すぐに慶長小判と同じ規格の享保小判が製造されました。(1714,15年から1736年まで)

1736年(元文元年)から製造された元文小判では、重さが約13.1g、金の純度は約67%となり、金の含有量は享保小判の約15. 46gから約43%も低い約8.78gとなりました。



裏面には文の字が刻印され、文字小判とも呼ばれました。


その後はさらに重量、金純度は下がっていき、1819年(文政2)~1837年(天保8)発行の文政小判は重さ13.5g、金純度56%、1837年(天保8)~1858年(安政5)発行の天保小判は重さ11.3g、金純度56.8%
、1859年(安政6)発行の安政小判は重さ9g 、金純度56.8%でした。

1860年(万延元)~1867年(慶応3)に発行された江戸時代最後の万延小判は、重さ3.3g、金純度56.8%で、サイズが3.6×2.1cmしかなく、雛小判と呼ばれました。




マレーシア リンギット

2020-11-29 00:28:00 | アジア
マレーシアは東南アジアのマレー半島とボルネオ島北西部にまたがる国です。
イギリス支配下では、海峡ドルが流通しました。
第二次大戦中は日本の軍票が流通し、戦後イギリス植民地に戻り、1948年にイギリス領マラヤ連邦となりました。それに伴いマラヤ・ドル通貨が発行されました。
1952年には北ボルネオも一体となったマラヤ&イギリス領ボルネオ・ドルとなりました。
1957年に独立し、1967年からはマレーシア独自の通貨リンギット(1リンギット=100セン)が導入されました。

こちらは海峡ドルとマラヤ・ドル、マラヤ&イギリス領ボルネオ・ドルの1セント硬貨などです。


表面はイギリスのジョージ5世、6世、エリザベス2世が描かれています。



こちらは1センから1リンギット硬貨です。第二次シリーズの硬貨には国花ハイビスカスが描かれています。



裏面はマレー独楽や伝統の剣クリスなどが描かれています。





ブルネイ ブルネイ・ドル

2020-11-28 00:01:00 | アジア
ブルネイは東南アジアのボルネオ島北部の国です。油田があり、豊かな国です。
1888年にイギリス保護領となり、海峡植民地用の貨幣が流通しました。
第二次大戦中は日本の軍票が流通しましたが、戦後は再びイギリス支配下となり、1946年にはマラヤ・ドル通貨制度となりました。その後1967年にブルネイ・ドル(1ドル=100セン)通貨制度となり、現在に至ります。
なお、シンガポールとの通貨協定により、シンガポール・ドルと等価になっています。

こちらは1セン硬貨です。ハサナル・ボルキア国王の肖像が描かれています。裏面は花の抽象模様となっています。







バーレーン ディナール

2020-11-27 00:07:00 | 中東
バーレーンは中東ペルシャ湾の西岸の島国で、1820年にイギリスの保護国となりました。1964年には、1ディナール=1000フィルスの通貨制度が導入されました。
1971年に独立し、2002年にはバーレーン王国となっています。

こちらは10フィルス硬貨です。表面はナツメヤシの木、裏面には算用数字とアラビア語による額面が描かれています。






フィジー フィジー・ドル

2020-11-26 00:01:00 | オセアニア
フィジーは南太平洋の332の島からなる島嶼国です。1874年以降イギリス支配下にありましたが、1969年にはフィジー・ドル通貨制度を導入され、1970年に独立しました。
2009年にイギリス連邦加盟国資格が停止されたため、2013年には、すべての貨幣からエリザベス2世の肖像が無くなっています。2014年には連邦に復帰しました。

こちらは2010年発行の5セント硬貨です。


裏面には、木製の打楽器ラリが描かれています。




パラオ ドル

2020-11-25 00:14:00 | オセアニア
パラオはフィリピンやパプアニューギニアの太平洋沖にある島々からなる国です。19世紀後半以降、スペイン、ドイツ、日本、アメリカの支配下でしたが、1994年に独立しました。
独立後もアメリカドルを通貨としています。なお、1992年からは外貨獲得を目的に、独自のカラー硬貨も発行されています。

こちらはアメリカの50ドル紙幣です。表面は、第18代大統領ユリシーズ・グラント


裏面は、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂が描かれています。




バヌアツ バツ

2020-11-24 00:40:00 | オセアニア
バヌアツは南太平洋の島嶼国家で、大小80ほどの島々で構成されています。
1906年にフランスとイギリスの共同統治領ニューヘブリディーズとなり、1980年に独立しました。

通貨はフランスとイギリスの両貨幣が使用されていましたが、1941年にニューヘブリディーズ・フラン通貨制度が制定されました。1945年には、フランス領太平洋植民地フラン(CFPフラン)が導入されました。
1980年に独立後、1フラン=1バツで現在の通貨制度に移行しました。補助通貨単位はありません。
紙幣は、2010年に10000バツ記念紙幣がポリマー紙幣で発行され、2014年以降は流通紙幣のポリマー化が進められています。

こちらは1バツ硬貨です。2011年以降、製造停止となっています。
表面には国章、裏面にはホラ貝が描かれています。







天保一分銀

2020-11-23 00:05:00 | 古銭
江戸時代の銀貨では、秤量貨幣として、丁銀や豆板銀があります。金貨との交換比率は金貨1両=銀60匁(225g)でしたが、小判の金純度が時代によって異なるのと同様、丁銀の純度も異なります。

今回紹介する一分銀は、名目貨幣で、一分金と同様に、4枚で小判1枚と等価とされました。

1837年(天保8年)~1854年(安政元年)に製造された天保一分銀です。製造量は17年間で7888万枚です。
重さは約8.6g、銀の純度は約98.9%です。


なお、天保時代の貨幣制度では、金一両(純金約6.4g)=銀60匁(純銀約58.5g)でしたが、名目通貨である一分銀は4枚(純銀約36g)で等価交換されていました。





元文一分判金

2020-11-22 01:29:00 | 古銭
今回は、世界の貨幣からちょっと離れて、日本の古銭の紹介です。
江戸時代の貨幣制度では、金貨では、小判1枚と一分金(一分判)4枚が等価とされました。
時代により、小判の金の含有量(金の純度)は異なりますが、小判と一分金の金純度は同じです。

こちらは元文一分金です。1736年(元文元年)から1818年(文政元年)までの83年間製造されました。
発行額は約523万両で、通用期間は1827年(文政10年)までの92年間でした。

右上に文の字が刻印されていることから、真分一分判とも呼ばれます。


重さは約3.3gで、金純度は67%です。




ニュージーランド ニュージーランド・ドル

2020-11-21 01:03:00 | オセアニア
ニュージーランドは、オセアニアの島国で、1840年にイギリス領となり、1947年に独立しました。

貨幣はイギリス貨幣が流通していましたが、オーストラリアのトークン硬貨も流通していました。1907年に自治領となり、イギリス・ポンドと等価のニュージーランド・ポンド通貨を制定しました。
その後、1933年に1ポンド=20シリング=240ペニーの独自通貨制度を導入、1967年に十進法化(10シリング=1ドル=100セント)され、現在に至ります。

紙幣は1999年にポリマー化されました。

1セント~5セント硬貨です。こちらは現在製造されていません。
流通用としては、1セント、2セントは1987年まで、5セントは2004年まで製造されました。


10セントにはマオリの木彫りマスクのコルル、旧20セントにはキーウィ、50セントにはエンデバー号


2ドル硬貨にはシラサギが描かれています。


表面にはエリザベス2世が描かれています。