女子マラソン 福士、初の世界舞台で健闘の“銅”
日本勢の中でただ一人、先頭集団に食らいついていた福士がひた走る。35キロ過ぎで落ちてきたエチオピア選手を拾い3位に浮上。これまで課題としてきた終盤を粘りきった。銅メダル。ゴールの瞬間には笑みが広がった。
モスクワ入り後、福士は「レースのポイント? 全然わかりません」とあっけらかんと笑っていたが、真顔になると「後半30キロすぎたあたりでペースに乗りたい」とつぶやいた。過去4度のマラソンは終盤の失速を繰り返しただけに、リベンジを胸に刻んで臨んだレースだった。
まだ、マラソンに挑戦する前には長距離界を席巻するエチオピア勢の走りを研究するため、異例のエチオピア合宿を敢行したこともある。貪欲に新しいことに取 り組んできた。昨年のロンドン五輪もトラック種目での出場となったが、アフリカ勢の走りを見ながら、マラソン代表だった木崎に体の使い方をアドバイスした こともあった。