２００８年ハワイ島旅行記 － DAY ４ 「ホノカアボーイ」

ハワイ島のホノカアに行ったときのことです。
ヒロからコナへ行く途中で立ち寄りました。

ここで映画のロケをしているとの情報は日本を
出る前から聞いていました。

原作は吉田玲雄さんの「ホノカアボーイ」という
本です。ハワイ島を舞台にした本はあまり多く
ありません。ほとんどが旅行者のためのハワイ
島紹介というガイドブックが多いのが現状です。

ごく普通の旅行でしたら「地球の歩き方リゾート
ハワイ島」でも充分ですし、「ハワイ本②」など
もとても役に立つ情報誌ですし、変わったところ
では、へなちょこしゅんの「行くべしハワイ島、
見るべしハワイ島」も面白い存在です。

いくつかある中でも能丸千秋さんのお書きになった
「極楽ハワイ島の暮らし方」は現地に住むことを
前提にして書かれていますが、旅行者にとっても
大変有意義で中身の濃い本です。住むひとの立
場になって書かれています。

この本を読むとハワイ島へ行きたいなあ、という
気にさせてくれます。絶版になるそうですから今
のうちの購入しておくと良いかもしれません。

もう一冊は前述した「ホノカアボーイ」です。

この本は観光案内の、いわゆるガイドブックでは
なく、作者の吉田玲雄さんが、留学先のアメリカ
からハワイ島に立ち寄って、ひょんなことから
ホノカアの映画館で映写技師として働くことに
なった、１９９９年の夏の４ヶ月間の出来事を
書いたものです。

ホノカアの人々との交流、ことのほか彼の面倒を
見ることになった「ビーさん」という日系の女性と
の心温まるストーリーを中心として物語が構成
されています。

ほのぼのとしてちょっぴり泣かせてくれます。
映画技師ですので、いろいろな映画の話しも出て
きます。映画好きのひとにもお勧めの本です。

この本が映画化されるという情報はずいぶん前
からあったのですが、ある時ウエブ上で、ホノカア
での映画撮影クルーの面倒をみるアルバイト募集、
というのを見つけました。その時にすぐにピン！と
きたのが「ホノカアボーイ」の本のことでした。

これはいよいよ撮影開始だ！と思いました。でも
日本でいろいろ調べましたが、誰が主演するのか
とか、監督は誰かというのは我々がハワイ島へ行く
直前まで分かりませんでした。

前書きが長くなりましたが、ホノカアでのロケ現場
の写真を撮ってきました。


ホノカアの映画館の横で撮影クルーが準備中。




当日のト書き（？）　＃２（撮影10/27）S２
アメリカ人クルーが見せてくれました。



マスタングにカメラをセット。こうやって撮るんですね。



本番前。助手席に乗っている後ろ姿は蒼井優ちゃんですが
彼女は誰役で出演するのでしょう。まさか「フラガール」？

親切な日系の女性、後に亡くなられるのですが、「ビーさん」
ことベアトリス岡本役は倍賞千恵子さんです。適役じゃない
でしょうか。

ヒロの地元の新聞に、このロケのことが掲載された１１月１５
日付けの記事に、玲雄さんが始めて倍賞千恵子さんに会った
ときのことが書いてありました。

When I saw Mrs. Baisho the first time, I started crying,"
Yoshida said. "She looked exactly like Beatrice."

よっぽど似ていたのでしょうね。

玲雄さんが想いをよせるホノムのアイスクリーム屋の
娘さん,マライヤ役は人気モデルの長谷川潤ちゃんです。
彼女の妹さんやお母さんの久美子さん達は確かヒロに
住んでいるはずです。

「ホノカアボーイ」ではマライアという名前になっていますが、
ハワイの新聞ではMARAYAと書かれていました。

肝心の主役は若手の新人、岡田将生くん。まだ一般には
馴染みがない若手ですね。出世作になると良いけど。

我々がレストランのSIMPLY NATURAL で昼ごはんを食べ
ていたら、後から入って来ていろいろ注文していました。
若いですね。まだ１９才。大学在学中のようです。

玲雄さんがホノカアに行ったのが２４才の時だから、
年齢的にはそんなに違いはないってところでしょうか。

監督は真田敦さん。コマーシャル畑では名の知れたひと
だとか。

公開は来年の３月予定です。ヒットすると良いですね。

公式サイトはこちらです。


吉田玲雄さんを知らない方のために少し。

彼は、若者の間で人気のカバン、PORTER や　LUGGAGE
LABEL の吉田カバンのデザイナーである父親とチェコ人の
母親との間に生まれた二世です。

生まれも育ちも浅草あたり。顔の彫りが深くて下町っ子の血も
流れていてなおかつ国際人。浅草あたりはもともとカバン屋さん
の多いところです。「ホノカアボーイ」にも浅草のすき焼屋の
今半の話しが出てきたりして思わずニヤニヤさせられました。

西海岸の大学で勉強中だったのを、夏休みでホノカアに
来たことからこの物語は生まれたのでした。

そうして「ビーさん」と巡り合って「ホノカアボーイ」が世に
出て、とうとう彼自身ハワイ島で結婚することになります。

ハワイ島のパワーは凄い。

今年思い出のホノカアの映画館で結婚式を挙げた玲雄さん
はもうじき父親になるそうです。良かったですね。ホント。

こういう良い話は心が暖まりますね、ホンワカします。

撮影クルーの話しでは、原作に登場してきた小泉キョン
キョンは映画には出ないのだとか。本人役で出れば面白い
のにね。

松阪慶子さんも出るよ、とも言っていました。

映画公開が待ち遠しいです！　大ヒットの予感！