新富町 － 躍金楼

今日は築地の職場に回る日です。
同僚と二人で大手町から築地まで銀座経由で乗り換えて
日比谷線の築地駅下車。

場外市場とは逆方向へ。今日も朝から良い天気ですがやや
蒸し暑いです。いわゆる築地の生鮮モノとは全く別の商売で
たまたま場所が築地というだけ。世間様では築地というと
どうも生ものを扱う商売だとばかり思われるようです。


今日の予定の仕事をこなしているうちに携帯に電話があり、
出てみるとこれが出入りの業者さん。こちらの方に用事で
来るらしく、お昼ご飯でも一緒に、との有り難いお誘い。


正午前に会社の前で落ち合い、その後行ったところはこちらの
由緒あるお店。「躍金楼」（やっきんろう）さん。
築地というより新富町の駅に近い。八丁堀駅からも近い。

黒板塀に見越しの松（？）で昔の割烹の雰囲気そのまま。夜は
会合、宴会などの接待向け、昼席はカウンターでの天麩羅が頂け
ます。



黒板塀の料亭はかつて赤坂にもたくさんありました。夜になると
黒いハイヤーがあちこちで待機していたものです。昭和３０年代の
中頃までは地下鉄は銀座線と丸の内線のふたつしかありません
でした。昔の銀座線は一番好きな地下鉄でした。

駅に着く寸前に車内の照明が消えて一瞬暗くなり、扉のそばにある
予備ランプが明るくなります。そしてまた車内の照明が点灯する
というのが面白くて銀座線は好きでした。どういった理由から一瞬
電気が消えるのかは分かりませんでしたが、何とも風情のある地下
鉄でした。昔の車両の方が好きでしたね。１９７０年初頭のマドリー
ドの地下鉄なんて古びていてどちらかというと汚い車両でした。
でも味がありましたね。扉がピッタリ閉まらなくてね。隙間がある
んですよ。あの頃煙草の一本売りなんてのもあってね。一本から
買えた。マドリードものんびりしてました。

また話が脱線です。


創業は相当古い。明治６年です。歴史も由緒もたっぷり。



この新富町の辺りもかつては都電が走っていました。
何番だったかな。永代橋発の目黒行きの５番だったかどうか。もう
覚えていません。たしか５番でこの辺も通っていたと思いますが。


天麩羅に刺身のついた定食を頂きました。１９００円でした。
美味しかったですよ。

天気も良かったし。食事も美味しかったし。良い一日でした。