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THE ROMANOV PROPHECY - STEVE BERRY

2007-01-30 10:13:44 | STEVE BERRY
丸の内のオアゾの丸善からこの本が入荷したとの連絡を受け
買って来ました。ちょうどMICHAEL CONNELLYのTHE NARROWSを
読み終わった直後だったので実に良いタイミングでした。

THE NARROWSも面白かったですね。HARRY BOSCHシリーズは
読んでいると止まらなくなりそうで、ついつい主人公に入り込み
夢中になって時間の経つのを忘れるほどです。感情移入もほどほど
にして読まないと深夜になっちゃう。

さて、このTHE ROMANOV PROPHECYですがこれまたSTEVE BERRY
のデビュー作であるTHE AMBER ROOM に劣らないほど良い出来栄
えに仕上がっていて読み手を飽きさせません。

前作同様ロシアが舞台になっています。有名なロマノフ王朝の最後
の皇帝ニコライ二世が、エカテリンブルグで家族共々殺害されてから
90年近い年月が過ぎ、その後ロマノフ王朝の血は途絶えたものの
新政ロシアにかつてのロマノフ王朝の復興を望む動きが持ちあがり
ます。

このロマノフ王朝の血を引くという人物バクラノフが登場し、この
皇帝候補者の背後にはロシアでの利権を望むアメリカの大資本の
経済的バックアップが絡むため、依頼を受けたアメリカの法律事務
所はマイルス・ロードを派遣して候補者の帝位に対する信用性や
歴史的事実を調査し始めます。

ところが、ロードはロシア人の同僚と街中にいる時にいきなり銃撃
を受けて同僚は射殺されてしまいます。彼は危ういところで九死に
一生を得ますが、その後彼の周りには不審な動きが続き、やがてロ
マノフ王朝の復活に係わるロシアンマフィアの国際的陰謀に巻き込
まれて行きます。しかしロードは危険な目に遭いながらも、偶然知り
合ったサーカスの女性芸人であるアキリナとコンビを組んでニコライ
二世の暗殺事件に関連した人物の日記やらその子供や孫の証言
から一連の秘密めいた謎を解いていくのです。

ロードによる調査はモスクワやサンクトペテルブルグ、さらには自国
アメリカにまで及びます。徹底的な取材や追跡が強い現実味を帯びて
読者はグングンと引っ張り込まれて行き、歴史上謎であった事件が解
き明かされて、独立した点が繋がり線になっていくプロセスは、実際
にそうかも知れないと思わせるほど現実性の強い仕上がりとなってい
ます。

冒頭で登場するラスプーチンの予言が、物語の後半に来るとだんだん
と効いてくる過程も興味深く、暗殺されて埋められたニコライ二世の
家族の骨の数が二人分少ない、という有名なエピソードを巧妙に取り
込み、消えかけたロマノフの血筋を見事に浮き上がらせて見せる手
腕もまた見事です。

まるで現場にいるような錯覚をおこさせてくれます。前作同様アップ
テンポでスピ-ディな展開は一時も本から手を離せません。

虚と実が絡みながらも説得力があり、恍惚とした読後感を与えてくれ
る歴史ミステリースリラー。満足度タップリ。

今読んでいるペーパーバック(上の写真)は少し字が小さいので読む
のに苦労するのが難点ですが。。

最近目の前に蚊が飛んでいます。眼医者に行ったら立派な飛蚊症だと
言われました。加齢症状だそうです、早く言えば。でも、本の読みす
ぎでなるものではないと言われいくらか安心。早い話が年だってこと
ですなあ。

だんだん小さい字を読むのが億劫になってきました、やだねえ。
(昔はこんなことはなかったのだけど。。)

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