ほぼ不定期日記

散歩ばかりしている男の嘘日記

ざるうどん手繰って青春の思い出にふける朝

2016年04月29日 | ほぼ嘘日記

午前7時に起床する 

なんでもない乾麺のうどんを茹でて冷やしてヒト摘みづつザルに並べる 

薬味は青ネギとおろしショウガと擂り胡麻 

煮干しと鰹節と昆布の出しに返しを加えた汁に浸けて手繰る 


生まれて初めて「ざるうどん」というものを喰ったのは高校三年生の時だった 

美術の D 先生に連れられて入ったのは松山城の登り口近くの「車井戸」というお店で 

それまではうどんというものは温かい汁に浸かっているふんわり柔らかいもので 

冷たいうどんという概念さえ無かったところに 

腰が強くて冷たい車井戸のざるうどんを喰ってその美味さに驚き 

地球がひっくり返ったような衝撃を受けたのを良く覚えている 

もちろん冷たい蕎麦や素麺や冷やし中華は喰っていたのだけれど 


あの頃の車井戸はハンサムな三兄弟が営んでいて 

その頃の松山では珍しかった冷やしたうどんの美味さに加えて評判になっていたようだったが 

数年前に訪れたら働いているのは長男の方だけになっていてガッカリしたけれど 

うどんの味は昔と変わらなかったのは嬉しいことだった 


D 先生はとっくに定年退職されてお元気でいらっしゃると聞いたが 

車井戸の近所にうどん屋を開業し繁盛しているのだと知った時は驚いた 

ぐるなびにも載っているのでクチコミを読んだら 

うどん屋の「おじさんは絵画教室もやっている」と書いてあったので嬉しくて笑った 

お元気でなにより 

出かける予定だったところが雪になるという予報を見て宿をキャンセルしたのだったが 

今日の予報では小雨に変わっていてがっかりする 

新緑萌えるブナ林や可憐な花咲き乱れる湿原をさまよい歩くつもりだったのに・・・ 

モカ・シダモをうんと濃いめにドリップして飲む 

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