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【A部イベントレポート】国内版 ZenFone Max Pro M2 ZB631KL レビュー

2019年03月10日 21時00分00秒 | PC・携帯・家電
ASUS - ZenFone Max Pro (M2) (ZB631KL)が特定の周波数帯を使用できない不具合についてのお知らせと対応について


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ASUSが主催するコミュニティーサイトA部のイベントでお借りしたZenFone Max Pro M2のレビューです。

A部ってなに?

ASUS初のコミュニティーサイトA部は部員全員で作り上げるサイトです。

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ZenFone Max M2シリーズ仕様表
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*画像クリックで拡大します*
蛍光ペンでチェックした部分が主な違いで、正面から見たデザインは双子のようにそっくりですが、機能面ではかなりの部分で違いが見られます。

主な違いはSoC、ディスプレイ解像度、ストレージ容量、GPS衛星のサポート状況、カメラ、NFC、Bluetooth、電池容量、付属品など。


本体サイズに大きな違いはありませんから予算が許すなら上位モデルを購入することをオススメします。定価ベースでの価格差は9,000円(税抜)です。



ASUSよりZenFone Max Pro M2(ZB631KL)のミッドナイトブルーをお借りしましたので、開封から一通り触ったところまでレビューします。


外箱
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黒を基調としたクールなデザインに”ZenFone Max Pro”であることを表すロゴ入りです。Max M2の箱もProの文字がないだけで共通のデザインです。


開封
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内容物は本体、USB ACアダプターセット、SIMイジェクトピン、ZenEar、ZenEar交換用イヤーピース、クリアケース、ユーザーマニュアル、保証書です。Max M2はZenEarが廉価版となり交換用イヤーピースなし、クリアケースは別売りとなります。

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ACアダプタは5.0V-2.0A出力。ASUS JAPANの文字あり。

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ZenEarはZenFone3やZoomS付属と同じ品質のもの(のように見える)。

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受話口左側に充電時や未読通知がある場合に光るランプが搭載されています。

側面

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右側
上から音量・電源

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左側
上部にSIMスロット+microSDスロットがあります

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nano SIM + nano SIM + microSDのトリプルスロットで、国内主要3キャリアVoLTE対応のDSDVとなります。

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上側
上部には周辺音用のマイク

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下側
左側からイヤホンジャック、マイク、microUSB(2.0)、スピーカー
スピーカーはモノラルですが、特徴の一つである5マグネットスピーカーを搭載し音量は大きめです。


背面
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背面は新採用のWave finishデザインを採用し見る角度や光の当たり方で様々な表情を見せます。素材はプラスチック系ですが質感は高いです。

カメラは1200万画素のメインカメラ+500万画素の被写界深度測定用カメラのデュアル仕様。懐中電灯代わりにもなるLEDフラッシュ付きです。少々出っ張りがありますが、付属ケースをつけると解消します。


→セキュリティへの対応

指紋センサーは丸形。指紋認証の精度は問題なしでスリープ状態から指紋センサーを触れるとすぐに解除されます。付属のクリアケースを装着した際も指紋認証の精度に問題はありませんでした。顔認証と併用も可能です。

付属クリアケース
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ケース右側下部にZenFoneのロゴ入り

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音量・電源ボタンは穴が空いているので押し心地はケースをつけていないときと変わりません。

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下部は端子部とiイヤホン・マイク・スピーカー部分のみの露出で保護性は高いです。


ソフトウェア
ZenFone Max Pro M1で採用されたZenUIを搭載しない”ピュアAndroid”が本機でも採用されています。バージョンは8.1で、バージョンアップについては現段階では未定です。ASUSの独自カスタマイズ部分が少なめなのでバージョンアップの期待はできるんじゃないかなとは思いますが、公式発表はありません。


Antutuベンチマーク

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発表会資料では133312点でしたが、計測した結果は少し及ばずの130000点少々でした。同じSnapdragon660を搭載したZenFone4(メモリ6GBモデル)は136000点ほどなので若干数値が劣ります。これはZenFone4は動作周波数が2.2Ghzなのに対しMaxProM2は1.95Ghzと1割強のダウンクロック版だからだと予想されます。ベンチマークでは不利になりますが、ダウンクロック版は省エネであることも予想できるため一概にダメだとは言えません。また、自作PCに詳しい方ならわかると思いますが、同じCPUでもクロック数が違うだけで価格も大分変わります。それを考えるとダウンクロックによりコスト削減が図られ、お求めやすい価格が実現したとも言えますね。


→この価格帯でこの処理能力は素晴らしい
上を見るとキリがありませんが、税込4万円以下の価格帯でSnapdragon660を搭載し、13万点オーバーのベンチスコアをたたき出す処理能力は素晴らしいです。多くのゲームアプリで他SoCに比べ最適化が進んでいるSnapdragonを採用したことも他社との比較でプラスですね。


ZenUIレスは賛否両論かも
ZenFoneシリーズではASUSのZenFone向けUIであるZenUIが採用され、細かいところまで手の届くユーザーインターフェイスが提供されていきました。今回のMax M2シリーズではZenUIは搭載されず、ピュアな状態のAndroid OSが搭載されています。様々な部分でこれまでのZenFoneと使い勝手が変わっていますので、ZenFoneから乗り換える場合は注意が必要です。他からの乗り換えならカスタマイズがない分、今までより敷居が低いかもしれません。

ピュアAndroidのメリットは、ZenUI搭載に比べソフトウェアがシンプルなため快適な動作が見込めることです。名言はされていませんが、カスタマイズが少ない分、ソフトウェアアップデートにかかるコストの削減にもつながるのではないでしょうか。

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ZenUIの機能で唯一継承されたのが、ZenMotion機能の一つであるスクリーンダブルタップでのオンオフのみ。

アプリキー長押しでスクリーンショットは撮れません。音量下と電源同時押しが必要。保存形式はPNG。マナーモード時も音が鳴ります。

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→ZenUIなら搭載されている機能のほとんどは搭載されていないと考えてください
購入後にZenUIをインストールすることもできません。またASUS謹製のアプリもほとんどがインストール不可となります。それらのアプリを利用していた場合は代替アプリを探すか、諦めるしかありません。

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ASUS謹製アプリをGoogleプレイストアからインストールしようとしてもできないものがほとんどです

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ドロワー画面のアイコンも設定できる項目が非常に少ないです。ちょっと不便かも。

自覚はなかったのですがブログ主はZenUIを活用していた模様で、この機能ないの?ここ設定できないの?とかなり困惑しました。

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日本語入力環境は”ATOK for ASUS”が引き続き搭載されています。

通信環境
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トリプルスロットのDSDV対応は便利
SIM2枚とmicroDSが同時に利用できるため、運用の利便性はかなり向上しました。またDSDV対応なので両SIMともVoLTE待ち受けが可能ですし、ZenFone Max M1のようなDSDS対応機種で見られた、データ通信に設定したSIMのみVoLTE通話可能という制限もなく、通話用SIM+データ通信用SIMという運用も問題なく可能です。

WiFiは2.4GHz帯のb/g/nのみ対応
WiFiはコストダウンの現れている部分で5GHz帯のサポートはありません。2.4GHzでも問題ないという方が多いとは思いますが、都市部の集合住宅など2.4GHz帯が輻輳しているような環境下において5GHz帯が利用できないのは厳しいように思います。


カメラ
ポートレート撮影に威力を発揮するAI対応のデュアルカメラ

これまでのZenFoneはズーム倍率を変えたデュアルカメラを搭載した端末がほとんどでしたが、今回のMax M2シリーズはメインカメラ+被写界深度測定用のサブカメラという構成で、ポートレート撮影時に背景をぼかす撮影などに力を発揮します。

撮影例
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数枚撮影しましたが、ポートレートモードでの撮影時はAUTOモードでの撮影時に比べ被写体に寄れないのは気になりました。花を撮影する際に一輪の花をドーンと画面に大きく持ってきて背景をぼかすような写真は撮りづらいです。それ以外の場面では良い感じにボケますし、ボケる量の調整も簡単(レンズの絞りのような絵が出てくるので絞りをあければボケ量も増えます)です。

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AUTOモードではAIによるシーン分析が行われ最適な撮影モードで撮影できます。
Max Pro M2ではSONY製IMX486センサーにF値1.8のレンズを組み合わせた高性能カメラを搭載しています。カメラ性能をウリにした端末に比べれば見劣りするかもしれませんが。この価格帯の端末としてはフォーカスも速く、よく写るカメラという印象を受けました。OIS(光学式手ぶれ補正)は搭載されていませんので、夜間や照度の低い環境では手ぶれに注意しながらの撮影を心がけましょう。

HDRモードもありますが、AUTO HDRはありませんので、状況に応じてHDRモードに切り替えて利用となります。


→カメラアプリは今までのZenFoneのアプリと違います
カメラアプリもZenFoneのZenUI仕様ではなくAndroid純正アプリ仕様です。今までのZenFoneなら設定できた項目がなかったり、グリッド表示ができなかったりとかなりシンプルです。シンプルなのはわかりやすいですが、ちょっとシンプルすぎる印象も受けました。


バッテリー
Maxの特徴でもある大容量バッテリーは、バッテリー残量を気にするストレスから解放してくれます。

→レビュー掲載にあたり色々といじりましたが、電池残量は25%減ったぐらいでまだまだ充電せずに使える状況です。1週間ほど利用してどの程度のものかチェックしたいと思います。



総評
この価格でこの性能は素晴らしい!今年のSIMフリースマホで台風の目になること間違いなし!

不満が全くないわけではありませんが、高いレベルでまとめ上げられた良い端末であることは間違いありません。

そして昨今のASUS ZenFoneで叩かれる要因となりがちな日本国内価格もとても頑張ったと思います。この端末ですが先行販売された台湾でさえ高いというネット上の声が多く見受けられました。そして日本では台湾の価格より高くなることが多く、歴史は繰り返すのではないかと危惧しておりましたが、発表されたら驚きの税込4万円を切る価格。そしてスペックも特段ダウングレードされた部分が見当たらず、非常にコストパフォーマンスの素晴らしい端末として発売されました。

3月は1年で一番スマートフォンが売れる季節です。この時期にセンセーショナルなデビューをしたこの端末は、間違いなく今年注目のスマートフォンの1台になることでしょう。願わくば安定した供給がされ売れるときに物が無いということにならなければ良いのですが・・・




ZenFone Max M2シリーズは3月15日発売予定です。店頭やオンラインストアでは予約受付も開始されていますので気になった方は是非ご確認ください。

ASUS Store オンライン - ZenFone Max M2
https://jp.store.asus.com/store/asusjp/html/pbPage.zenfonemaxm2_norikae/


ASUS Store Akasakaでは3月16日にZenFone Max M2シリーズのイベントが開催予定です。気になる方は是非足をお運びください。
ASUS Store Akasaka
https://jp.store.asus.com/store/asusjp/html/pbPage.akasaka/


次回は1週間ほど利用した感想を記事にする予定です。


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