昨年6月、退職記念の旅で訪れた
ターシャ・テューダーの庭。
帰国後、旅全体をダイジェストで載せたことはあるが
個々の詳しい内容には触れていない。
あれからもう、半年以上も経ってしまったので
今さら…の感は否めないが
歳とともに薄れゆく記憶がまだ確かなうちに
この私にとっての貴重な体験を記録に残しておきたい。
ターシャの庭はアメリカのバーモント州の片田舎
背の高い樹木に囲まれた森の奥深くにある。
バスがギリギリ通れるほどの
木々に挟まれた細い道をしばらく行くと
どこからともなく背の高い男性がラフなジーンズ姿で現れた。
ターシャの長男セスが出迎えに来てくれたのだ。
そこでバスを降り、ここからは彼の案内で歩いて行った。
木洩れ日のさす森の道を抜けると急に視界が開け
目の前に、見覚えのある建物が姿を現した。
ターシャ・ファミリーの事務所である。
なぜ見覚えがあるかというと
この建物の写真を私のパソコンの壁紙にしているからだ。
それだけでもう、すでに感激している私。
事務所の前の広場では、スタッフの人たちが
私たちのためにテントやテーブルの準備をしてくれていた。
この女性はとても明るくてパワフルなローズさん。
その右の水色のエプロンの女性は
セスの長男ウィンズローの奥さんのエイミーさん。
この方はターシャの庭造りの跡を引き継いでいて
彼女自身も絵や絵本を描いている。
とても可愛いらしい方で、5歳の女の子のママでもある。
他にも数人のスタッフ、中に一人日本人女性もいた。
あいさつを済ませた後、3グループに分かれて
いよいよターシャの屋敷と庭を見せてもらうことになった。
ただし、残念ながらここから先は撮影禁止。
カメラに記録じゃなくて自分の眼で見て心に記憶するしかない。
そう覚悟を決めて歩き出す。
なので、この後の写真はないので
私の拙い文章からイメージを広げてほしい。（汗）
事務所の横を通り抜け屋敷へと続く道の周りには
あたり一面にピンクや紫のルピナスの花畑が広がっていた。
ワイルドフラワーガーデン。
以前ビデオで見た、ターシャが籠に入れた花の種を
無造作に蒔いていた光景が甦る。
あ～ここだったんだ…。
そんな感慨に浸りながら敷地の入口までやって来た。
いよいよここから屋敷と庭の見学が始まる。
私はセスのグループになり、彼の後に付いて入っていった。
まずは住居ではなく、大きな納屋の奥に造られた
人形劇の舞台と客席のある部屋に案内された。
そうそう、ターシャは手作りの操り人形で
子どもたちや地域の人たちにマリオネットを上演してたっけ。
ここがその舞台だったんだ…。
ターシャが作った人形たちが壁に所狭しと飾られている
当時のままの雰囲気を味わいながら客席に座る。
するとウィンズローが前に出てきて
舞台で実際に人形を操って見せてくれたり
壁の人形を紹介してくれたり
希望者数人に人形を動かす体験をさせてくれたりして
和やかな雰囲気の中で大いに楽しませてくれた。
…と、ここまではエピローグ。
このあと、屋敷と庭に分かれて見学が始まる。
その様子はまた後日…。
