折々のことば
ときどき見て
そうそう とか
へえ とか
この言葉は 85歳のおばあさんの言葉
私には 亡くなった私のおばあちゃん の声に聞こえる
私は 初孫だったから 可愛がってくれた
なんてことない おとなしいおばあちゃん だった
でも 年齢が近くなった今なら おばあちゃんは凄い人だった と思う
詳しい人生は 聞いたことがない
でも 考えたら すごい明治かたぎのおじいちゃんと暮らして
普通に まっとうした人
ある夏の日 えんげに座り どんどん通る車を見ながら
ノリコ もう長くはないわ と
なんでわかるの?
死んだおじいちゃんが ゆうてた通りになっていく
怖くないの と聞くと
いい人生だった
と 夢見てるふう
そして まもなく 亡くなった
静かな明治の女
なんの主張もしなかった ようにみえる
強い人だった ような気がする