天気が良すぎて真っ黒部五郎

【山　名】　黒部五郎岳　2836.9ｍ（富山県）
【日　程】平成２２年　８月３０日（月）
【同　行】単独
【天　候】晴れ
【ルート】太郎平小屋5:20---6:50北ノ俣岳---9:20黒部五郎9:40---11:15赤木岳---11:55北ノ俣岳---13:05太郎平小屋13:15---15:50折立
【行　程】　L=26.1km + 1760m -2840m　行動時間10：30
【地　図】地図はこちら

　
　山小屋では幸い静かな夜がおくれた。４時半に皆が動き始めたので起き出し、直ぐに出ようと思ったが
お腹の調子が良く無く食欲もない。昨日は暑くて水を飲みすぎたかもしれない。睡眠は充分なので何て
ことは無いだろうと出発する。
　出発時間が遅かったため、ピークからの日の出は見ることが出来なかった。


　
　水晶～鷲羽岳


　今日も朝から好天である。

　
　藥師岳


　小屋から太郎山まで登ると雲海に浮かぶ霊峰加賀白山が見えた。ハクサンシャクナゲ・ハクサンコザ
クラ・ハクサンイチゲ等々、白山を冠する高山植物が多く是非花の時期に再訪したい山である。

　
　霊峰加賀白山


　モルゲンローテを楽しむ間もなく朝から強い光に照らされる。北ノ俣までの稜線は緩く穏やかな地形
心配した体調も問題なく開放感溢れるルートに足は進んだ。

　


　


　


　今日は前方に槍ヶ岳を見ながらのコース。なんだかとても嬉しい。北ノ俣岳山頂から黒部五郎・三俣
蓮華・槍ヶ岳までが連続して見えた。何時かは折立から槍ヶ岳に至る「西銀座ダイヤモンドコース」を
歩き通してみたいものだ。
　

　
　北ノ俣山頂から水晶方面


　
　槍ヶ岳へ続くダイヤモンドルート


　
　左から：黒部五郎・笠ヶ岳・乗鞍岳・御岳
　

　
　中ノ俣乗越から北ノ俣岳方面



　季節的にもう美しい高山の花々を楽しむことは出来ないが、すばらしい天気と風景に見とれながら
いつの間にやら目の前に目的地の黒部五郎岳が現れた。下から見上げるとかなりの登りであるが、実際
登ってみるとジグザグの登りで案外楽に登れる。


　


　ここからは更に眺めを楽しみながらの登り。地図を見れば藥師岳と赤牛岳の間に剣岳や立山方面が見えるハズ。
　カシミールで確認すると


　左：藥師、右：赤牛岳の間に剣岳・立山、雪倉・朝日・白馬方面


　
　五郎のカール　黒部五郎小屋


　そして、いよいよ黒部五郎岳山頂からの大展望


　
　藥師方面


　
　水晶方面（小屋への北側カールルートがよく見える）
　

　
　槍ヶ岳方面


　
　北ノ俣岳、太郎山方面

　
　山頂で充分景色を堪能。時間は１０時前である。これなら充分折立まで戻れると踏んだのだが、有峰
林道の通行可能時間が解らないので急いで戻ることにした。


　
　トウヤクリンドウ


　途中の赤木岳付近でライチョウの声を聞いたが天気が良すぎて猛禽類を恐れてか姿は見ることは出来
なかった。


　


　
　ウサギギク


　北ノ俣岳付近まで戻ってくると西側からガスが上がってきて雲に覆われ始めた。


　


　天気が良すぎて暑さに閉口していたので曇り空にホットする。
　２日間天候に恵まれ景色も堪能出来たのでソロソロ曇っても良いなどと勝手なこと思う。


　


　太郎平小屋に１３時に到着。有峰林道が何時まで通れるか尋ねると、水須ゲート２０時なので折立を
１８時３０分までに出れば良いとのこと。今からなら充分間に合うし、今日中に帰宅も出来そうなので
再び宿泊をキャンセルし、生ビールも我慢し下山することにした。


　
　これは何の印だろう？



　しかし、今回の山行はここからが問題となってしまった。北ノ俣岳から太郎平小屋までの木道階段で
両足裏の指の付け根（犬猫で言うならば肉球の部分）にマメが出来てしまい、太郎小屋からの石ころ
だらけの下りで足をかばっていると体力的にも限界が近くなってきて脚が出なくなってしまった。
　３０ｋｍまで独走、その後突然の失速でアテネオリンピック出場を逃した高橋尚子選手のことが思い
浮かんだ。
　
　おまけに、暑さで水分の取り過ぎか再び腹痛に襲われる。

　折立までの最後の急坂でとうとう座り込んでしまった。なんとしても歩けないのである。
　「母上様、幸吉はもう走れません」等と呟いてみたりしたがどうにもならない。仕方なく藪に隠れ暫
く休み、何とか折立まで帰還した。
　
　

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　最後の１時間さえなければとても良い山行でした
　この時はドアtoドア＆座りっぱなし、昼寝、帰宅ビール
　といった日頃の生活態度を改めねばならないことを
　思い知らされましたが
　帰宅すると２ｋｇ痩せていたのも２日でリバウンド
　飲み会も続き、すっかり元の生活状態

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