上州からの山旅

凡人noyamaの山旅の記録

日本で最初の富岡製糸(世界遺産へ)

2014年06月14日 | 
 小学校の教科書にも載って居る官営富岡製糸場と関連施設が世界遺産に登録されるかどうかの決定が6月20日にドーハで開催されるユネスコ会議で決まります。
 ドーハと言えば、今開催されているワールドカップの1994年アメリカ大会最終予選でロスタイムにイラクに同点にされ惜しくも本大会出場を逃した「ドーハの悲劇」の地。
 群馬県関係者はワールドカップブラジル大会での日本代表の活躍と世界遺産登録でドーハの悲劇のリベンジを願っております。

 官営富岡製糸場の歴史や世界遺産については、群馬県庁富岡製糸場のホームページに詳しいですが、更に興味のある方には「富岡製糸場の歴史と文化」(今井幹夫著、みやま文庫)「シルクカントリー群馬の建造物史」(村田敬一著、みやま文庫)がお勧めデス。

 



 この本で、興味深かったのは、官営富岡製糸場は国内に近代設備の製糸場を広めるための模範器械製糸場であったので、労働条件も比較的良く日曜は休みで労働時間も当初は1日7時間45分で、「女工哀史」や「あゝ野麦峠」はたまた「花子とアン」に出て来る主人公の妹安藤かよが逃げ出した過酷な労働条件の製糸工場とは違ったようです。
 しかし、外出や面会などには厳しい規則があり、契約期間より早く止める女工も多かったソウです。また、全国各地から10~20代の若い女子が集まり、親の身分も華族・士族・平民・農家・商家など雑多な集合体。彼女たちの日常生活は上級士族の服装に倣う志向であったため、出入りの呉服・小間物屋に多額の借金が残り救済を求める者もあったとか。
 


 上記2冊の本を発行している「みやま文庫」は全国的にも珍しい県が関与した出版団体です。その名称は、群馬県を象徴する赤城・榛名・妙義の上毛三山の名を採り「みやま」としたもので。設立は昭和36年、その目指すところは、商業ベースに乗らない貴重な郷土に関する研究や著作を平易に興味深く編集して県民に頒布し、県内の文化振興に役立てるという、やや上から目線でありますが意義あるもの。
 このため会員制によって組織され、会費は年額制で年4巻配布されます。
 年会費は4千円(郵送会員は5千円)ですが、会員以外でも在庫本は購入できます。
 (在庫本頒布1冊 会員1000円、会員以外1500円)


  詳しくは、

群馬県立図書館ホームページか下記へ
 

  みやま文庫事務局

〒371-0017  群馬県前橋市日吉町1-9-1(県立図書館内)
TEL・FAX 027-232-4241  

 
1961年から2013年まで発行213冊のバックナンバーは 出版目録




 群馬県は昭和56年に県議会で文化県宣言をし
 平成24年には「群馬県文化基本条例」を制定しています
 知名度の低い群馬県ですが文化行政には力を入れており
 「群馬交響楽団」「上毛カルタ」「みやま文庫」がそれを具現化するものと思います
 半世紀を超える歴史ある「みやま文庫」も近年会員数の減少により運営が厳しいそうです
 会員となり文化活動を通じた地域振興を支援していただければ幸いです

 群馬の山や自然、動植物に関する本も発行されていますので追々紹介したいと思っています

頑張れニッポン、目指せ世界遺産
 
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