4限終了のチャイムが鳴り、昼休みに入ると、図書館にひとりふたりと生徒たちがやって来る。
もうお昼ごはん食べたの?
10~15分も経てば、20人余りの生徒たちが思い思いの場所を陣取っている。
一番人気の場所は、部屋の片隅に敷いた6畳の畳スペース。
壁を背に足を投げ出したり、仰向けに寝転がったり・・・。
マンガ(日本が世界に誇るサブカルチャー!)は時間を忘れさせてくれる。
いつも生徒たちが群がっているのは、5台のパソコン・コーナー。
お気に入りの場所があるのか、その台のパスワードを借りにカウンターへ来る。
1台を囲むように2、3人が同じ画面を覗き込んでいることもある。
図書館を仕切っているのは、N先生。ほとんど開校以来ずっと、この部屋を守っている。
今日は「何か読みたい」という生徒と一緒に、お薦め本を探している。
どうやら気に入る一冊が見つかったようだ。
「どんな本でも三分の二以上読まないと面白さはわからない」N先生が声をかける。
予鈴。「じゃ、また明日」「また来るわ」放課後も開いているよ。