昨日、年内最後となる議員全員協議会が行われました。内容は、牛久市が行った東京高等裁判所への控訴審判決の結果報告でした。
この裁判は、元々、牛久市が法人市民税等を滞納した企業の財産を差し押さえたことを巡って争われたものですが、牛久市は第一審の水戸地裁で敗訴したために、これを不服として、議会の同意(私を含む賛成18、反対3)を得て、控訴したものです。
しかし後日、私は、東京高等裁判所へ控訴するために行われた執行部の議会への説明と裁判の争点とに著しく異なる点があることに気付きましたが、同様にこのことに気付いた他の会派から、今回の控訴を撤回すべきであるとの決議案が提出され、採決したところ、私を含めて賛成者が8名に対して、反対者が13名もあり、控訴の撤回をすることが出来ませんでした。
その後、次に行われた定例議会で、同僚議員が第一審の裁判結果に対する一般質問を行ったところ、市長の答弁は「裁判官は不動産の知識については無知ですから、それについてちゃんとこちらのほうの、私どもは被告側になったわけですが、被告側として、その不動産の知識に無知な裁判官に対してその物件の全体像をちゃんと知らしめる、その行為が非常にいい加減だったという反省がございます」と、驚くことに敗訴の責任を裁判官のせいにしておりました。
この様な経緯を経て、12月18日に第二審である東京高等裁判所の判決があり、結果は「控訴棄却」で、牛久市は再び敗訴となったわけでありますが、執行部は市民からの貴重な税金で裁判を行い、しかも相手側の裁判費用まで面倒をみなければならなくなったことに対して、謝罪すらなく、裁判自体に納得がいかないとの釈明でありました。
また、この件について質問した同僚議員に対しては、市長から議員の皆さんが最高裁に上告をせよと言うのであれば、上告する旨の発言が出る始末で、敗訴の不満を議員にぶつけていました。
いずれにせよこの件について、牛久市は顧問弁護士の意見に従い、最高裁への上告をせず、東京高等裁判所の判決を受け入れることになりました。