友人が、とっても疲れているらしい。
飲むか!?
「それもいいけど、ゆっくりお風呂に浸かりたい」
じゃ、スパにでも行くか!?
「スパもいいけど、お酒も飲みたい」
ああ、わかった、わかった。
ならば一泊で温泉にでも行こう!
かくしてきのう、電車で2時間もかからない近場の温泉に行ってきた。
「この間起きようとしたら、めまいがして立つこともできなかったの」
「そのあと何回かそんなことがあって、病院に行ってみたら
血圧が180/160だったのよ。ヤバイよねぇ」
電車の中でそんな話をする彼女に対して
私も「じゃ、温泉も長く浸からない方がいいね」と
気を遣っていた。
しかし初夏の山と渓谷を目にして、熟女2人の憂いは一気に晴れる。
ビールと焼酎、食材をたくさん買いこんで川沿いのコテージに着くと
料理好きの私たちは嬉々としてツマミを作り
露天風呂にゆっくり浸かってから早々に宴会をはじめたのだった。
一夜明け…
当然、食事の前に朝風呂を楽しもうということになる。
「飲みすぎた~。血圧上がっちゃってるだろうな」
心配しながら、脱衣所の血圧計に向かった彼女。
しかし、それまでずっと危険な数値を記録していた血圧が
なんと120/80という正常値を出した。
うっそ!!!
なんで下がってる???
あはははは!と、2人して笑う。
原因はやっぱりアナタの“おかあちゃん”だったんだあ。
50代にして未婚の友人は、3年前から両親と同居し始めた。
フリーの編集者として仕事には恵まれていたが
心臓病と肺がんを患った父親が心配で
悩んだ挙句、マンションを買って両親を招きいれたのだ。
しかし同居してみると
大変だったのは病気の父親ではなく
大声を発しながら元気に、というか落ち着きなく動き回る
大阪出身の“おかあちゃん”であった。
「おかあちゃんがうるさくてかなわんわ」
この3年間、彼女はどれほどそうつぶやいてきたことだろう。
さて、たった1泊とはいえ、彼女が“おかあちゃん”から離れた。
すると、高かった血圧が一気に正常値に戻った。
大声で1日中喋っているパワフルな関西人の“おかあちゃん”が
30年以上気ままな一人暮らしをしてきた友人の
ストレッサーになっていたに違いない。
障害を負った親の介護は大変である。
でも、元気すぎる親を持った人は、それはそれで、過酷なようだ。
友人の、元気すぎる母親の介護は当分続くだろう。
「こんなに楽しかったのは久しぶり。また絶対、2人で温泉に行こうね」
と、彼女。
うん、わかった。
私はそんなアナタをケアしていきましょう。
飲むか!?
「それもいいけど、ゆっくりお風呂に浸かりたい」
じゃ、スパにでも行くか!?
「スパもいいけど、お酒も飲みたい」
ああ、わかった、わかった。
ならば一泊で温泉にでも行こう!
かくしてきのう、電車で2時間もかからない近場の温泉に行ってきた。
「この間起きようとしたら、めまいがして立つこともできなかったの」
「そのあと何回かそんなことがあって、病院に行ってみたら
血圧が180/160だったのよ。ヤバイよねぇ」
電車の中でそんな話をする彼女に対して
私も「じゃ、温泉も長く浸からない方がいいね」と
気を遣っていた。
しかし初夏の山と渓谷を目にして、熟女2人の憂いは一気に晴れる。
ビールと焼酎、食材をたくさん買いこんで川沿いのコテージに着くと
料理好きの私たちは嬉々としてツマミを作り
露天風呂にゆっくり浸かってから早々に宴会をはじめたのだった。
一夜明け…
当然、食事の前に朝風呂を楽しもうということになる。
「飲みすぎた~。血圧上がっちゃってるだろうな」
心配しながら、脱衣所の血圧計に向かった彼女。
しかし、それまでずっと危険な数値を記録していた血圧が
なんと120/80という正常値を出した。
うっそ!!!
なんで下がってる???
あはははは!と、2人して笑う。
原因はやっぱりアナタの“おかあちゃん”だったんだあ。
50代にして未婚の友人は、3年前から両親と同居し始めた。
フリーの編集者として仕事には恵まれていたが
心臓病と肺がんを患った父親が心配で
悩んだ挙句、マンションを買って両親を招きいれたのだ。
しかし同居してみると
大変だったのは病気の父親ではなく
大声を発しながら元気に、というか落ち着きなく動き回る
大阪出身の“おかあちゃん”であった。
「おかあちゃんがうるさくてかなわんわ」
この3年間、彼女はどれほどそうつぶやいてきたことだろう。
さて、たった1泊とはいえ、彼女が“おかあちゃん”から離れた。
すると、高かった血圧が一気に正常値に戻った。
大声で1日中喋っているパワフルな関西人の“おかあちゃん”が
30年以上気ままな一人暮らしをしてきた友人の
ストレッサーになっていたに違いない。
障害を負った親の介護は大変である。
でも、元気すぎる親を持った人は、それはそれで、過酷なようだ。
友人の、元気すぎる母親の介護は当分続くだろう。
「こんなに楽しかったのは久しぶり。また絶対、2人で温泉に行こうね」
と、彼女。
うん、わかった。
私はそんなアナタをケアしていきましょう。