ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

介護福祉士の試験、終わったど~~~!

2017-01-30 22:54:45 | 日記
わあ~い、わあ~い、わあ~い
介護福祉士の試験が終わったぞおおおおお!!!

しかしそれにしても、すごい人だった。
電車に乗った途端、あ、あの人も、この人もといった具合に
介護福祉士試験のテキストを広げた人たちがいっぱい。

駅を降りてからはさらにその数が気持ち悪いほど膨れ上がり
見知らぬお仲間たちが同じ会場に向かって
黙々と行進し続けるのである。

およそ2000人といったところだろうか
会場を埋め尽くすお仲間たちの圧倒的な数に
心臓の決して弱くはない私も吐き気がしてくる。

気がつけば、手に汗。
おお、私、緊張してるのか!?
こんな経験、はじめてだ。

やがて試験がはじまり
午前午後それぞれ1時間50分にわたる苦闘が幕を閉じた。

喫煙コーナーのベンチに座り、茫然自失。
なんだったんだ? あの試験問題。

10月からコツコツと勉強してきた。
過去問5年分を何度も解き
お金を掛けて模擬試験も2度受けた。
模擬試験なんぞ、2度とも125点満点中100点前後の高得点。
それでも油断してはならんと
コツコツ、コツコツ、やってきた。

それが・・・
過去問も模試もほとんど無意味。
予想外れもいいところだ。

あ~あ、飲んでやる、グレてやる。
再チャレンジなんか、するもんか~~~!

みなさん、ネットで自己採点しているようだが
いいや、そんなの。

それにしてもさあ
介護職が不足してこの先どーなるのか!っていうのに
どうしてハードルばかり、こうも上がる?

腐るわ。





私、挑戦するわ。

2017-01-22 00:22:34 | 日記
実は来週の日曜、国家資格である介護福祉士の試験を受ける。

ご存じない方のために説明すると
この試験は介護職として3年の実務を経て
はじめて受験資格が与えられる。
去年の10月に何とか勤務3年を迎えた私も
ようやく介護福祉士の資格取得に挑戦できるというわけだ。

受ける気はなかった。

その資格を持っていても使い物にならないヘルパーさんがいる。
何なんだよ、その国家資格とやら。
はあ~、アホ臭い。

そう思うと
一生懸命勉強して受験に挑む気持ちなんぞ
湧くはずもない。

ところがちょいとネットで過去問を解いてみたら
あれ、なんだか面白いじゃん!

オモシロ気分のまま受けてみてもいいか…
そう思って夜な夜な勉強をクイズのように遊び
来週、本番を迎える。

もし万が一合格したら
何年間も止めていた水泳に復活しようかな。
ガラケーからスマホに切り替えるかな。
小さな夢が、ふつふつを湧いてくる。

とりあえず、あと1週間。

この1週間、ブログの更新は休んで勉強にいそしみます。
あしからず。

懇願。夜は寝てください。

2017-01-21 01:09:37 | 日記
7月のブログで「失禁恐怖ばあさん」として紹介したトシ(96歳)の話だ。

失禁を恐れるトシは
今も布パンツの下に折りたたんだリハビリパンツとタオルを2枚ずつ重ね
ベッドの上に尿取りパッドを何枚も敷いている。
意味がない。なっちゃいない。
でも仕方ないのだ。
2年間さんざんオムツの当て方を伝えてきて、それでもこうなのだから。

※移動は車椅子に頼る96歳のトシだが、未だにトイレは自立。
 介助を受け入れてくれない。

もうオムツのことはあきらめた。
どうか好きに暮らしておくんなさい。

しかしどーか、どーか、真夜中に事務所を訪ねてこないでいただきたい。

きのうの夜勤の話である。

ちょうど休憩時間ど真ん中の午前3時。
休憩室のベッドでウトウトしかけていたところに
事務所のドアをノックする音が聴こえた。

まいったなぁとぼやきながらドアを開けると
車椅子のトシがいる。
普段は身に着けないコートと帽子着用という正装である。

こんな時間にどうしたの!?

しかし聴覚障害甚だしい彼女にこちらの問いかけは届かず
興奮した口調で一方的に喋り捲る。

「私の話を聞いてちょーだい。大変なことが起こったの。
とにかく私の部屋に来てくれればわかるから、一緒に来て。
気が狂ってるのよ。大変なのよ」

ト~シ~さん、いったい何が大変で、誰が気が狂ってるの?

「誰がって、私が気が狂ってるのよ。
こんなキチガイを放っておいたら大変なことになる。
罪もない人を殺すことになるのよ」

書ききれないほど長く支離滅裂な話を延々繰り広げる彼女。
きのうから出かけてきて今帰ってきた、とか
空をピューンと飛んできた、とか
私は監視カメラに映らない方法を知っている、とか
…あああ~、こっちが正気を失いそう。

対応すること、約30分。
なんとか正気を保ったまま朝を迎えたが
貴重な休憩は丸つぶれだ。

無理な話とわかっちゃいるが
じいちゃんよ、ばあちゃんよ
頼むから夜は寝てくれ!!!



ケイコ日記―その7

2017-01-19 02:02:34 | 日記
前々回のブログ「恐怖の館」でもちょいと触れたが
ケイコが凄いことになっている。

鏡。
居室にある洗面台の鏡。

そこに映る自分の顔に向かって
1日中、語りかけているのだ。

鏡に映っているのは紛れもなくケイコ自身なのだが
彼女の目に、それは
“家の中のものを盗っていく女の子”であるらしい。

あるときは
「人のものを盗むようなことは止めなさい」と真顔で説教し
あるときは
「恥ずかしがらずに出ていらっしゃい」と柔和な笑顔で自首を促し
あるときは
「もう出て行きなさい!」とクイックルワイパーを振りかざしながら攻撃し
そしてきのうは
「いい子になったのね」と、改心したらしい“女の子”を褒めながら
チョコレートや鶏の唐揚げを
鏡に向かって差し出していたという。

鏡はクイックルワイパー攻撃によって傷だらけになり
チョコレートや唐揚げを押し付けられたためベトベトになっている。

怖い。
援助が大変!というのではなく、恐怖である。

認知症治療薬“アリセプト”を服用するようになってから4ヶ月たった今
薬の効果が見られないどころか
どんどんおかしなことになっていくケイコ。

きのう、医師にケイコの様子を必死に伝え
やっと、アリセプトの増量となった。

少しでも効いてくれればいいが…。

でないと介護も恐怖と困難を極めるし
それ以上に、ケイコがかわいそうで見ていられない。

ケイコ日記―その6

2017-01-14 00:01:23 | 日記
朝食を終えたケイコの口腔ケア。

ケイコさん、まずはお薬を飲みましょうね。
はあい、飲めましたか?
じゃ、次はお口の中をきれいにしましょう。
入れ歯を外して洗ってください。

するとケイコは
「あ、入れ歯を外すんですか?」と言って口をモグモグさせ
はい、と私に白く小さな物体を手渡した。

え? これって、さっき飲んだはずの薬だろーーー?

ケイコさん、これはお薬よお。

私が笑うとケイコも「いやだ、私ったら」と大笑い。

では仕切りなおし。
ケイコさん、お口の中の薬をゴクンと飲んで。
そうそう、はい、飲めました? 
じゃあ次は入れ歯よ、入れ歯。入れ歯を外してくださいね。

するとケイコは「はい、入れ歯を外すんですね」と言いながら
またしても口の中に残っていたらしい白い錠剤を指で取り出した。
「はい、これでよろしいんですよね?」

ケイコさあん、それはお薬よ~。

再び、二人で大笑い。

笑ってやり過ごすしかない、ケイコの頓珍漢ぶり。

しかしこんなことまでわからなくなってしまったのかと思うと私は悲しく
ケイコ自身はどんどん自信を失って
笑いでごまかしながら泣いているのかもしれない。