荻伏共同育成場日誌

北海道浦河町にある競走馬育成牧場・荻伏共同育成場の場長が日々の風景をお届けする徒然日誌。

ヒンディー語学習の勧め

2021-04-05 17:27:50 | 日記
久々の投稿で、競馬とは関係のない話題ですいません。

ここ浦河だけでなく、日高全体で増加するインド人就業者。旧宗主国であるイギリスの影響で英語ができる、と思ったら大間違い。日本人の中学生以下という人がほとんどです。日本語を習得していく人もいますが、そのような人は英語もできます。
 私がヒンディー語を習得しようと考えたのは必要に迫られたからです。多数預けてくださっている調教師の先生がいらっしゃったとき、他の日本人は騎乗中で下にいるのは自分1人。見せる馬は7頭。自分が曳いて、説明して、1頭見せ終えたときにインド人に“Come on!”と言っても反応せず。カモンすら分らんのか!?ジェスチャーで何とかこちらに来て、馬を渡して厩舎を指さし”Go back”と言ったのですが、その馬をどうしたらよいのか分からず右往左往。自分は次の馬を用意し見せている間、その場に前の馬がいるというカオスな状態。てんやわんやの大失態の末、何とか見せ終わりましたが、そのときヒンディー語を習得しようと決意しました。

 当初は独学ではじめました。翻訳サイトを活用しながら、言いたかったことをヒンディー語で文章化して、単語単体の意味を一語一語翻訳サイトに再びかけて、という作業を行っていましたが、前提である翻訳サイトが不正確で伝わらないことが大多数。ちなみにポケトークも持っていますが翻訳サイトレベルです。これではいかんと思い、Youtubeでヒンディー語を検索したところ『まよチャンネル(現・なますてMayoTV)』というチャンネルに行きつき、これが素晴らしい内容でした。但し、配信者のまよさんはインド人向けのチャンネルがメインで、こちらはかなり間が空いての配信になっていたため、見終わってしまい途方に暮れていたところ、HPへのリンクがありました。そこでHPを覗いてみると、オンライン授業も行っているとのこと。早速、ダイレクトメールを送ったところ、自分は多忙を極めているため後輩を紹介するとの返信がありました。それが今オンラインレッスンを行ってくださっている先生です。

 人によっていろいろパターンを変えてくださるようで、自分の場合は先生が用意してくださる例文を10個くらい行った後、質問タイムに入り、1週間の仕事中に分からなかった言い方や、もっとうまく会話したかったことがらを質問し答えていただく方式をメインに行っていただいております。
(一例)
「じゃあ、くじで決めるぞ。」     「もう(では)終わりにしよう」
तो lottery से निश्चय (nishachay) करेंगे      अब खतम कारेगें

तो (じゃあ)前に理由がある・文脈の中で
अब (じゃあ、もう)自分から切り出すとき

このように解説を加えながら、ヒンディー語の本やサイトでは載っていないような、でも日常会話では使うことを教えてくださいます。

ヒンディー語は独学で行うにはかなり難しい言語だと思われます。自分はデーヴァナーガリー文字(こんなの→नमस्ते)から入ったので読めますが、読めない方でもアルファベットで教えてくださるようです。
日本にいるのだから日本語を覚えろ、という方もいらっしゃるかもしれませんし、その方を否定するつもりはありません。しかし、自分のスキルアップということを考えると、こんなに恵まれた環境はないと思っています。インド人就業者がいらっしゃる牧場関係者の皆さん、マルチリンガルを目指してみませんか?ここに先生のサイトをリンクしておきます。自分のようなマンツーマンレッスンだけでなくいろいろあるようなので、興味がある方は覗いてみてください。
『ナマステゆききのあれこれ』

約半年ぶり

2016-05-13 05:50:45 | 日記
おはようございます。

そしてお久しぶりです。
約半年ぶりの更新です。
その間来ていただいた皆様方、誠にありがとうございます。
これからはまめに更新しますので(汗)

そして久しぶりに快晴。
今月は雨が多くて困っています。

さあ仕事頑張ってきます。

同業者やこの仕事に興味のある方はコメントください。


台風通過中~久しぶりの更新~

2015-10-08 11:11:04 | 日記
 3か月以上空いてしまいました。閲覧していただいた皆様申し訳ありません。
 今日は台風の通過に伴い大荒れの天気。11時現在風はさほどでもありませんが、雨はかなり強く振っております。
ここまでひどくなるとさすがに騎乗運動や放牧は控えております。
1頭1頭馬房から廊下に出して馬房清掃を行いますがそれも終了し、日頃忙しくてできない作業に従事しております。
 日頃忙しくてブログ更新もできなかったので…
いや自分の不徳でブログ更新できていなかったので、これからは心を入れ替えて更新していきたいと思います。
ご愛読よろしくお願い申し上げます。


よく分からないかもしれませんが結構降ってます

ゴールドシップのゲート内での出来事についての一考察

2015-06-30 07:50:36 | 日記
第56回『宝塚記念』で大本命ゴールドシップがゲート内で立ち上がり大きく出遅れたことは本当に残念な出来事でした。『天皇賞(春)』での枠入り不良、ゲート再審査からの先入れは当然のことであり、ギリギリまで厩務員が枠内にいてなだめており、そのときは問題なさそうにも見えました。しかし、ゲート入りが完了し発走直前と同時に立ち上がり、着地したところでゲートが開けられたものの、もう一度立ち上がり大きく出遅れ、結果的に大敗しました。

【原因】
 横山典騎手は「分からない」とコメントしております。実際のところはゴールドシップ自身しか分からないと思いますが、いくつか検証したいと思います。
まずは先入れ。上述の通り、前走枠入り不良だったので先入れは当然です。そして、次回も確実に先入れです。これを破れば競馬の公平性は失われます。なぜなら枠入りを待たされる馬は自分に非がないにもかかわらず不利な状況に置かれてしまうからです。ゴールドシップは自らの枠入り不良という行為によって先入れになったわけです。さて、先入れは影響があったのかと言えば、大なり小なりあったと思います。本当に狭いのですよ、ゲートって。ゲートが良くない馬にとってみれば苦痛だと思います。
次に隣枠のトーホウジャッカルがチャカついたこと。上述の通り、ゲートはとても狭く、隣の馬はかなり近くにいます。パドックで尾にリボンをして最後方を歩かせているように、ゴールドシップは他の馬が近くにいるとテンションが高くなると推察されます。近くにいるだけでテンションが上がるのに暴れられたら、さらにテンションが上がると考えられます。
逆になぜ発走直前まで大人しくしていたのか考えると、まずは厩務員がついていたからということと、もう一つはテンションが上がっていなかったことが上げられます。隣枠で暴れたこともありますが、それだけではなく枠入りが完了し騎手が手綱を詰め重心を移動すると馬は出走態勢に入り気合も入ってきます。それがゴールドシップの場合過度の気合いになってしまった可能性があります。1998年の同じく『宝塚記念』でメジロブライトも立ち上がり脚をひっかけてしまったように、テンションが上がりすぎると馬は立ち上がるという行為によって発散する方法を求めることがあります。

【対応策】
 今後、発走再審査が行われ無事通過すれば、秋のG1戦線に出てくるでしょう。但し、須貝調教師も仰っているように、トレセンでの練習は全く問題ないとのこと。実際、本当にゲートが嫌いな馬はメンコをかぶせても枠入りを嫌がります。
今回のことでよく引き合いに出されているのが2000年『皐月賞』でのラガーレグルスです。その前々走『共同通信杯』でとんでもない出遅れをしたものの前走の『弥生賞』では問題なかったラガーレグルス。しかし『皐月賞』ではゲートが開くと同時にひっくり返り競走中止。ラガーレグルスもトレセンでのゲート試験は問題ないタイプで、実際通過したのですが、JRAは『東京優駿』で同じような事態が起こらないために実際の競馬場で発走再審査を行いました。京都競馬場での1回目はクリア。2回目の東京競馬場でも外枠のときはクリア。しかし、1枠に入れた時、ラガーレグルスは『皐月賞』と同じことをしてしまいました。その場に立ち合わせた人は観客の中に傘で柵を叩いた人がいたとか。それの善し悪しはさておき、このような形での発走再審査をゴールドシップに行うかどうかです。それは関係者である人たちの声ではなく、馬券を購入してくださるみなさんの声が反映されるべきではないかと思います。「このようなキャラだからあのように出遅れたとしても仕方ない」と考える人が多いならば、このような厳しい処置は必要ないでしょう。逆に「多額の金銭を無駄にしているのだから納得のいく再審査をクリアしてからにしてほしい」と考える人が多いならば、競馬場での再審査も考慮に入れるべきでしょう。

【総括】
これは自身の考えで批判される方もいらっしゃるかもしれませんが、スターターも横山典騎手も須貝調教師も非はないと考えております。スターターは脚が接地したことを見計らって開けています。もう1回立ち上がることは想定外だったでしょうし、新聞等で報じられている通り、横山騎手から開けてよいとのサインもあったと思われます。その横山典騎手ですが、あの状況では脚をひっかけずに制御することが精一杯だったと思います。スタートやり直しを指摘する人もいらっしゃいますが、あの状況で後ろ扉を開けられるのは、乗っている人間からすると余計に大きな惨事を招くのではと考えざるを得ません。管理する調教師の責任を問う声もありますが、上述の通りトレセンではやらないのですから、対策は競馬場でやる以外他ありません。余談になりますが某種牡馬産駒はトレセンにおいてゲート入りが非常に悪いらしく、管理する調教師は口々に″こちらでしっかりやっておいてくれ″と言われるのですが、育成場ではそんな素振りさえ見せないので対策の取りようがありません。
長々と検証してまいりましたが、結論としては今回の件に関してファンの皆様がどのように思っているのかが最も重要であり、それに対して主催者であるJRAがどのように対処するのかという結論以外ないと思われます。ファンの皆様には多様な意見があると思われますが、その中で最も支持されている意見は何なのか集約し、それを実行するのが主催者としての役割ではないでしょうか。

今日の出走馬(6/27)

2015-06-27 06:12:13 | 日記
【今日の出走馬】
―東京―
2R ナンヨーチーク

―阪神―
4R ローゼンカズマ
7R ハギノセゾン
   フジインザスカイ

―函館―
1R アグネスエピソード
3R カネトシバリアント
   ホッコービフレスト

函館組は全馬連闘。中央開催が終わる前に勝ちたいところですが…

皆さん、応援よろしくお願いします!

同業者の方やこの職に興味がある方はコメントくださいね。