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体外受精ステップアップセミナーでのご質問について

みなさまこんにちは
2017年7月8日(土)に開催されました体外受精・ステップアップセミナーに多数のご参加を頂いただきありがとうございました。
頂きましたご質問には、できるかぎりセミナー中に説明いたしまたが、少し補足説明した方がよいご質問内容とまだお答えできていないご質問事項がございます。
このインフォメーションライブラリの場所をお借りして、皆様に頂きましたご質問にお答えさせていただきます。

Q1. 1回の採卵でとれる卵子の数が知りたいです(年齢や体調など何に左右されるか?)
A1. 採卵数は年齢や卵巣機能、卵巣刺激方法によって左右されます。以下のグラフは年齢別に算出した平均の採卵個数(成熟卵子数)です。採卵した卵子数から受精できない未熟卵子数を引いています。実質使える卵子が成熟卵子です。やはり年齢によって、採れる卵子数が減少しています。



Q2. 胚を2つ子宮にもどした場合、1つだけ育つ可能性は?
A2. 当院では、基本的に1個移植をしておりますが、複数回移植しても妊娠しない場合や受精卵のグレードが悪い場合に2-3個の移植も行っております。双子や三つ子にならないであろう場合に複数個移植しているため、多胎妊娠率は5%程度です。
 当院の多胎妊娠率についてはこちらを、移植個数別の妊娠率についてはこちらをご覧ください。

Q3. 顕微授精で選択する精子はこちらでも決められる?
A3. 顕微授精は、清潔なクリーン・ルーム環境である胚培養室内で行います。培養される胚への細菌感染を予防することと、他の患者プライバシーを保護する目的で、担当職員以外の入室は、できるだけ制限させていただいています。又、顕微授精を受ける卵子が培養器から取り出される時間を、可能な限り短くするように努めています。

我が子につながる精子の選別に参加されたいご夫婦のお気持ちを理解いたしますが、上記の理由にて、顕微授精へのお立ち会いは現時点では実現できておりません。授精には、できるだけ正常か正常に近い所見の精子を、経験ある胚培養士が高倍率顕微鏡で選別いたします。その選別の経過については報告させていただけますので、ご希望がある場合、お尋ねください。
 顕微授精についてはこちらをご覧ください。

Q4. 体外受精で卵子に2つ精子が入る可能性はある?
A4. あります。多精子受精と呼ばれる異常受精が該当します。通常、卵子の中に精子が1個侵入すると、他の精子が入らないように卵子の殻や膜が固くなります。多精子受精となった卵子は、その固くなる現象が起きていない可能性があり、卵子の質低下や老化が原因と考えられます。
 詳しくはこちらをご覧ください。


Q5. 体外受精の成績は培養士のスキルに左右されるときいたことがあります。どのような培養士さんがいらっしゃるのか気になります(実績、経験、資格etc...技術は保証されていますか?)
A5. 当院では現在10年目、5年目、1年目(新卒)の胚培養士が3名在籍しており、いずれも生物系の4年制大学出身者で、大学で実験動物の卵子や精子を扱っていました。10,5年目の胚培養士は日本卵子学会が認定している生殖補助医療胚培養士資格を有しており、10年目の胚培養士は5年ごとに行われる資格更新審査に合格しています。当院では、一人前の胚培養士になるには2-3年かかると考えており、1年目の胚培養士は日々技術と知識を身に付けている途中です。また、当院の治療成績(妊娠率)日本産科婦人科学会が毎年報告している全国の成績と遜色ない値であり、安心して当院で治療を受けていただいて大丈夫だと思います
 業績についてはこちら、胚培養士について詳しくはこちらをご覧ください。

Q6. (体外受精)調整した精子を30万個入れるという説明がありましたが、30万個という数字の根拠は何ですか?何か基準があるのですか。
A6. 体外受精の技術は動物実験が基になっています。過去の経験や知識から、今の技術が確立されています。もちろん、施設によって数値などに若干の違いはありますが、体外受精に使用する精子の量はだいたい1mlあたり5~50万個くらいだと認識しております。当院では、卵子1個あたり精子濃度が10万個/ml、3~5個で30万個/mlになるように調整しています。また、過去の治療で受精率が悪かったり、多精子受精などの異常受精があった場合は精子濃度を多少増減しています。
 体外受精について詳しくはこちらをご覧ください。

Q7. ミトコンドリア治療について(効果)
A7. 当院で行っている治療法ではありませんので、詳しい内容は控えさせていただきます。

Q8. 排卵の時期と主人の予定が合わない場合はどうなるんでしょうか?精子凍結?
A8. 採卵の日程は基本、卵の成熟具合に合わせて決定させていただきます。治療が開始する際ある程度の目安の日程をお伝えすることはできますが、必ずしもその日になるとは限りません。ご主人のご都合が合わない可能性があるときは精子凍結をお勧めします。ただし、凍結精子をご利用の場合は顕微授精が前提となります。
 また、採精は精液所見にもよりますが、ご自宅で採取していただき奥様にご持参いただく方法でも可能です。
 精子凍結についてはこちらをご覧ください。

Q9. 排卵周期が整っていても(ちゃんと排卵していても)排卵誘発剤は使うのでしょうか。
A9. 卵子は通常、自然の周期ではいくつかある小さい卵胞のうち一つが優位となりその卵胞がメインに大きくなっていきます。排卵誘発剤を使用することによって、個人差はありますが複数の卵子を育てることが出来ます。特に体外受精では複数個の卵子を得るため排卵誘発剤を使わせていただきます。

Q10. 1回目の顕微授精を含めた治療費用と1回目で妊娠に至らなかった場合で3回目まで移植を続けた場合の費用を教えてください
A10.当院では顕微授精の個数により大幅に費用が膨らまないように12万円の上限を設けております。
顕微授精基本費用として30000円 顕微授精の個数毎に1万円の増額になりますが、9個以上の顕微授精については12万円の定額にしております。
また当院では胚盤胞培養費用も別途頂いておりません。
初期培養費用に胚盤胞培養費用も含まれますので費用負担を減らして治療して頂けます。

これらの条件をベースに第1回目の顕微授精を受けられた場合、約39万円から47万円ほどになります。
 ※採卵前後の診察、ホルモン検査、黄体管理のための投薬も全て含む

第1回目の移植で妊娠成立せず、別の周期で凍結胚移植を行った場合は約15万円~18万円になります。
 ※月経開始から子宮内膜準備、胚移植、妊娠判定までの診察費用、ホルモン検査、投薬費用を全て含む
   個別性を重視した投薬の工夫:種類、投与量の違いがあります

ご質問の顕微受精1回、その後2回の移植を行った場合の総金額は69万円~83万円となります。

当院では、投薬、診察料がパックになったお得な「IVFライトプラン」、一定以上の費用に対する減額制度「ハッピー35」などで患者様の費用負担を軽減できるよう工夫しています。
不妊治療助成金制度もご利用頂けますので、いつでもご相談ください。

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