日増しに暖かくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか
今回は、看護師が記事を担当させて頂きます。
当院では、不妊に悩む方々が赤ちゃんを抱きたいという望みを叶えられるようサポートさせていただいています。
不妊治療の後に、めでたくご妊娠された方々も、無事赤ちゃんを出産できるよう定期的に健診を行い、ケアさせていただいています。
そこで、今回は当院での妊娠後のケアについてお話ししたいと思います。
当院では、妊娠20週頃までの妊婦健診を実施しております。
妊婦健診とは、妊娠中にお腹の中の赤ちゃんが順調に成長しているのか、お母さんの状態に問題はないかなどを診察することです。
健診の間隔は?
妊婦さんの状況や病院によっても異なりますが、当院の場合、大体1~2週ごとの間隔です。
具体的にどういうことをするのか?
・体重の測定
体重が増加しすぎると、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や難産などトラブルにつながることがあります。逆に、体重が減りすぎてしまうと、赤ちゃんに必要な栄養が足りなくなってしまいます。
・血圧の測定
妊娠高血圧症候群を早期に発見するために行います。妊娠高血圧症候群は血液がドロドロになり、悪化すると血流が悪くなるため胎盤に栄養や酸素が十分に送れなくなるので注意が必要です。
・尿検査
尿中にタンパクや糖が出ていないか検査します。タンパクや糖が続けて出た場合は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の疑いがあるので、詳しい検査が必要になります。妊娠糖尿病は血液中にブドウ糖が多くなり、妊娠高血圧症候群や感染症、低出生体重児など様々なリスクが発生しやすくなります。
・腹囲や子宮の長さを測定
診察台に横になり、看護師がメジャーで毎回測定します。妊婦さんの太り具合や胎児の成長・羊水の量を測定します。
・浮腫(むくみ)の確認
妊娠高血圧症候群の可能性があるか確認するために行います。
・超音波検査
当院では、妊娠13週頃までは経膣超音波検査を行い、それ以降は経腹超音波検査(お腹から超音波をあてる)を行っています。胎児の位置や成長を確認でき、胎児の心音を確認する超音波ドップラー検査も一緒に行います。胎児の成長は、胎児の頭の直径・腹囲・足の付け根から膝までの長さなどを計り胎児の推定体重からチェックします。当院には4D超音波を用いることで、胎児をリアルに見ることができ、より愛情を感じることが出来ます。また、ご希望があれば超音波の画像をUSBに保存し、お渡しすることも可能です。
・その他
上記以外にも、当院では妊娠8週頃に妊娠初期検査として、子宮癌検査・クラミジア検査・血液検査・細菌培養検査を実施しています。
妊婦健診に必要なものは?
健診の際には、毎回、母子手帳と受診券をお持ちください。
日本では、妊娠・出産にかかる費用はすべて自費となりますので、妊婦健診の費用も自費になります。多くの市区町村が妊婦健診の公費負担制度を取り入れており、母子手帳の発行時に妊婦健診を公費の補助で受けられる受診券をもらうことができます。(負担額は市町村によって異なります)受診券にはあらかじめご自身で記載していただく項目がありますので、受診前に記載していただくようにお願いしています。
定期的な健診は、トラブルや異常の徴候を発見することができ、安心・安全な妊娠経過を送るためにとても大切なことです
ご質問・ご不安な点があれば、遠慮なくご相談ください
妊婦健診は以下の時間帯で予約を受け付けています。
妊婦健診:水曜日 9:30~11:30、 金曜日 17:00~17:30
妊婦検診を当院で希望される方には、夜間や休日などの対応が困難なこともあるため、緊急時に対応可能な他施設に一度受診していただくようお願いしています。
不妊治療後、妊娠したらすぐにどこか受診病院をさがさないといけない? と不安な方も多いと思いますが、しっかり分娩病院に巣立って頂くまで診療・ケアをさせて頂きます。
安心してくださいね。
現在、治療中の方も必ず妊婦健診としての受診の日がきます。
その日を目指して一緒に頑張りましょうね!
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