リネンと風の日々

オカリナと詩吟、バンド、手芸やガーデニングなどの日々を綴ります。

漁港

2020-08-28 18:01:00 | ひとりごと
私の小学校の校区には漁港がありました。

写生大会は必ず漁港。




トロ箱を見て、ふと、車を降りてみたくなった。

夏のムッとする暑さに、懐かしい漁港の臭い。
決していい匂いとは言えない、けど、心のどこかを揺らすような、切ないにおい。

幼い頃、このにおいは日常だった。

いつのまにか、街からは「臭い」が消え、喧しい「音」も消えた。
あの頃、港ではトロ箱に詰める氷を作る製氷工場の音が、ひっきりなしに聞こえてた。

もちろん、今は、何も聞こえない。
ただ、海鳥の鳴き声がするだけ。

それが、いいとか、悪いとかじゃない。

そんなこと覚えてる私もいつか、土に還り、今日の日常が、別の誰かの心に刻まれるのだろう。

でも、どうか、海は青く、空も広く、海鳥はずっと同じように鳴いていて欲しい。

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