1月2日(日) 「かの名はポンパドール」(佐藤賢一著)
時代は18世紀のフランス。平民の身分ながらブルジョワ階級の娘として貴族の子女以上の教育を受けて育ち、16歳で社交界にデビューするやパリ中の評判となり、その美貌と知性でルイ15世の心を一瞬にして奪ってしまったジャンヌ・アントワネット・ポワソン。ルイ15世の寵姫、ポンパドール侯爵夫人となり、フランスのみならずヨーロッパの芸術、文化の発展に目覚ましい
貢献を果たし、事実上の宰相・外相の役目まで務めた、ポンパドール夫人の類い稀な活躍を華麗に描きます!
1月4日(火) 「プリズン・ブック・クラブ」(アン・ウォームズリー著) コリンズ・ベイ刑務所の読書会の一年
「刑務所は受刑者同士が孤立している場所だというのに、 この読書会でなら、人種や民族や暴力団の派閥の壁をやすやすと越えられるんだ」 『怒りの葡萄』『かくも長き旅』『またの名をグレイス』…… 刑務所内での本をかこんでのやりとりを通して囚人たちは自らの喪失感や怒り、孤独、贖罪について吐露し、読書の楽しみを知り、異なる意見の持ち主の話にも耳を傾けるようになった。
1月9日(日) 「遺訓」(佐藤賢一著)
「西郷隆盛を守護せよ」。その命を受けたのは沖田総司の再来、甥の剣士、芳次郎だった。『南洲翁遺訓』を後世に伝えた鶴岡に生を受けた著者が、深き感慨をこめて描く、本格時代長篇。
キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる江戸時代初期。
信仰と志を胸に、ペトロ岐部カスイは密かに長崎の港を後にした。
目指すは、聖地エルサレム。
時に水夫として海を越え、時に駱駝曳きとして沙漠を進む。
五年かけて辿り着いたローマで司祭となると、岐部は再び日本へと旅立ち――。
1月12日(水) 「ばにらさま」(山本文緒著)
冴えない僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい
日常の風景が一転!思わず二度読み!痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。6つの物語が照らしだす光と闇
島清恋愛文学賞、本屋大賞ノミネート『自転しながら公転する』の山本文緒最新作!
伝説の直木賞受賞さく『プラナリア』に匹敵るす吸引力!これぞ短編の醍醐味!
1月18日(火) 「映画を見ると得をする」(池波正太郎著)
スマートな映画観賞。それもまた男の作法である!池波正太郎が教える。映画を100倍愉しむヒケツ。
なぜ映画を見るのかといえば……人間はだれしも一つの人生しか経験できな い。だから様々な人生を知りたくなる。しかも映画は、わずか2時間で隣の人を見るように人生を見られる。それ故、映画を見るとその人の世界が広がり、人間に幅ができ灰汁ぬけてくる。その逆に映画を見ようとしない人は……。
シネマディクト(映画狂)の著者が映画の選び方から楽しみ方、効用を縦横に語りつくす。
1月27日(木) 「守教」(帚木蓬生著)
九州の筑後領高橋村。この小さな村の大庄屋と百姓たちは、キリスト教の信仰を守るため命を捧げた。戦国期から明治まで三百年。実りの秋も雪の日も、祈り信じ教えに涙する日々。「貧しい者に奉仕するのは、神に奉仕するのと同じ」イエズスの言葉は村人の胸に沁み通り、恩寵となり、生きる力となった。宣教師たちは諸国を歩き、信仰は広がると思われたが、信長の横死を機に逆風が吹き始める。
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