1月4日(日) 「天人 深代淳郎と新聞の時代」(後藤 正治著)
名文家しか書くことを許されない朝日新聞の名物コラム「天声人語」は、「天に声あり、人をして語らしむ」の意―人はそれを「天人」と呼ぶ。新聞がジャーナリズムの中心にあった昭和に、「天人」執筆者として輝きを放ち、惜しまれつつ早世した伝説のコラムニストがいた―多くの証言から描く人物ノンフィクション!
「近年元気がない新聞に言葉の力をもう一度かみしめ、信頼を取り戻して欲しいという思い」
「今なお光り続けている言葉を、毎日紡ぎ出していた記者がいたことを伝えられれば」(朝日新聞 2014/11/15)といった
著者の思いが充分伝わってきたし、深代淳郎の人間性や人脈の広さなども感じられた。
1月5日(月) 「箕作り弥平商伝記」(熊谷 達也著)
秋田で美しい箕を作る青年・弥平。持前の度胸と根性で、関東平野をめざして販路拡大の旅へ出た。大正末の騒乱期を舞台に、弥平の恋と理不尽な差別との闘いを描く、感動の長編小説。“魂の器”を作る誇り高き職人がいた。
関東から西では箕作りを生業とする人たちは、差別されていた。箕作りは「サンカ」の仕事だった。このあ本を読んでから、差別など調べたりした。熊谷達也の意外な作品に出合えて良かった。
1月6日(月) 「山背郷」(熊谷 達也著)
山背とは初夏の東北地方に吹く冷たい風のことをいう。その山背が渡る大地で様々な厳しい営みを続け、誇り高く生きる男たち。マタギ、漁師、川船乗り、潜水夫…。大自然と共生し、時に対峙しながら、愛する家族のために闘う彼らの肖像を鮮やかに描き、現代人が忘れかけた「生」の豊饒さと力強さを謳う九編の物語。作家の原点が凝縮された傑作短編集。荒ぶる自然への畏れと挑戦。山背が吹きつける東北の地で、自然を生業とする男たちの物語。
愛息を亡くした三陸一の潜水夫の痛み。 「潜りさま」
雪崩に遭ったマタギの頭領(シカリ)が思いを馳せる過去。 「旅マタギ」
犬嫌いだった少年の飼い犬との出会いと別れ。 「メリイ」
海を恐れる漁師が濃霧の夜に沖でみたもの。 「モウレン船」
貧農の次男が出くわす不思議な山犬の正体。 「御犬殿」
亡父との再会を願い口寄せに依頼する少年。 「オカミン」
北上川で水運を営む老夫婦に訪れた危機。 「艜船(ひらたぶね)」
神の化身と畏れられる熊を追う熊撃ち名人。 「皆白(みなしろ)」
手漕ぎ船と機械船をめぐる父と息子の葛藤。 「川崎船(ジャッペ)」
1月8日(木) 「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」(佐々木 健一著
2013年にNHKBSで放映され、ATP賞最優秀賞(情報・バラエティ部門)に輝いた、『ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男』がついに書籍化! 辞書は小説よりも奇なり。 これはことばに人生を捧げた二人の男の物語です。
『三省堂国語辞典』と『新明解国語辞典』を知っていますか? 両方合わせて累計三千万部の国民的ベストセラーです。お世話になった人、なっている人も多いでしょう。
1月10日(土) 「櫛挽道守(くしひきちもり)」(木内 昇(のぼり)著)
神業と称えられる櫛職人の父。家を守ることに心を砕く母。村の外に幸せを求める妹。才を持ちながら早世した弟。そして、櫛に魅入られた長女・登瀬。幕末、木曽山中。父の背を追い、少女は職人を目指す。家族とはなにか。女の幸せはどこにあるのか。一心に歩いた道の先に深く静かな感動が広がる長編時代小説。黒船来航、桜田門外の変、皇女和宮の降嫁…時代の足音を遠くに聞きながら、それぞれの願いを胸に生きた家族の喜びと苦難の歴史。
初めて読む作家の本でしたが、時代背景とともに登瀬の生き方が伝わってきた。他の作品も読んでみたくなった。(以下に)
1月11日(日) 「調律師」(熊谷 達也著)
ある出来事がきっかけでピアノの音を聴くと「香り」を感じるという「共感覚」を獲得した調律師、成瀬の喪失と再生を描く連作短編。
執筆中に、東日本大震災に罹災し小説を執筆することに疑問を感じた著者が、再び小説を通してどのように震災に向き合ったのかという軌跡が見事に下敷きとなった力作です。実際に主人公も震災と遭遇するシーンは、体験者ならではの壮絶かつリアルな手触りが残ります。
昔読んだ「調律師の恋」(ダニエル=フィリップ・メイソン)は、ビルマの奥地に赴き、軍医であるキャロル医師が持っているエラールの調律をしてほしいという内容だった。エラールとは、音楽通には憧れともいえる伝説のピアノである。思い出してました。
不思議な感じで読み進めてました!
1月12日(月) 「漂砂のうたう」(木内 昇著)
【第144回直木賞受賞作】御一新から10年。武士という身分を失い、根津遊郭の美仙楼で客引きとなった定九郎。自分の行く先が見えず、空虚な中、日々をやり過ごす。苦界に身をおきながら、凛とした佇まいを崩さない人気花魁、小野菊。美仙楼を命がけで守る切れ者の龍造。噺家の弟子という、神出鬼没の謎の男ポン太。変わりゆく時代に翻弄されながらそれぞれの「自由」を追い求める男と女の人間模様。
1月17日(土) 「笑い三年、泣き三月」(木内 昇著)
三度の飯とお笑いを! 旅まわりの万歳芸人、映画監督志望だった復員兵、活字中毒の戦災孤児。年齢も境遇も違う三人の男が焼け跡の浅草で出会った。やがて彼らは六区はずれの実演劇場にひろわれ、踊り子のボロアパートで家族同然に暮らすことに。
終戦直後、焼け跡の浅草が舞台の長篇小説。売れない芸人(善三)と戦災孤児(武雄)、復員兵(光秀)と踊り子(ふーこ)が一つ屋根の下で暮らすうちに、奇妙な友情が芽生え、それぞれが抱える深刻な事情が明らかになるというストーリーだ。
たくさん読書をされていますね。
元来読書好きな私ですが、日々の忙しさを言い訳に読書をさぼっていましたが、最近「しない生活」というお坊様が執筆されたお稽古本を読んでいます。
周囲の人に心乱されてモヤモヤしていたので、現在心穏やかに過ごすお稽古中です。
相変わらず忙しそうですね。気分転換も必要ですね。
私は4日から欠かさずSVに通ってます。汗を流して爽快感を味わってます!
今年も多く自然に触れたいと思ってます。春が待ち遠しいです。