1月24日(日) 「身分帳」(佐木隆三著)
人生の大半を獄中で過ごした受刑10犯の男が極寒の刑務所から満期で出所した。身寄りのない無骨者が、人生を再スタートしようと東京に出て、職探しを始めるが、世間のルールに従うことができず衝突と挫折の連続に戸惑う―西川美和監督の映画「すばらしき世界」原案になった傑作ノンフィクション・ノベル。
1月28日(木) 「恋歌」(朝井まかて著)
樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていた。幕末の江戸で商家の娘として育った歌子は、一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁ぐ。しかし、夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士。やがて内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄される。幕末から明治へと駆け抜けた歌人を描く直木賞受賞作。
1月30日(土) 「家族じまい」(桜木紫乃著)
<わだかまる関係 離れる道は>12/19 朝日新聞で紹介
認知症の母と、齢を重ねても横暴な父。両親の老いに姉妹は戸惑い、それぞれ夫との仲も揺れて…。別れの手前にある、かすかな光を描く長編小説。
2月2日(火) 「阿蘭陀西鶴」(朝井まかて著)
「好色一代男」「世間胸算用」などの浮世草子で知られる井原西鶴は寛永19年(1642)生まれで、松尾芭蕉や近松門左衛門と同時代を生きた俳諧師でもあり浄瑠璃作者でもあった。俳諧師としては、一昼夜に多数の句を吟ずる矢数俳諧を創始し、2万3500句を休みなく発する興行を打ったこともあるが、その異端ぶりから、「阿蘭陀流」とも呼ばれた。
若くして妻を亡くし、盲目の娘と大坂に暮らしながら、全身全霊をこめて創作に打ち込んだ西鶴。人間大好き、世間に興味津々、数多の騒動を引き起こしつつ、新しいジャンルの作品を次々と発表して300年前のベストセラー作家となった阿蘭陀西鶴の姿を描く、書き下ろし長編時代小説。
2月3日(水) 「おべんとうの時間がきらいだった」(阿部直美著)
知人が印象的だったと聞いて読む
「弁当というものは、残酷だ。中学1年生で、私はそう思った。自分が背負っている家族を、小さな箱と向き合う度にいつも突きつけられる……どうかわかりませんように、気づかれませんように」。ANAの機内誌『翼の王国』の人気連載「おべんとうの時間」が誕生するまでの家族の軌跡。著者自身の「おべんとうの時間」がここにある。
2月6日(土) 「青春とは、」(姫野カオルコ著)
<今だからわかる「未来だけ」の時>1/16 朝日新聞で紹介
コロナ禍のさなか、家でひきこもっていた女性が見つけた名簿と一冊の本。地方の高校に通っていた記憶が、映画を見ているかのように浮かびあがる。『ラブアタック!』、『パンチDEデート』、「クミコ、君をのせるのだから。」、ミッシェル・ポルナレフ、スタイリスティックス、『ミュージック・ライフ』、『FMレコパル』、旺文社のラジオ講座…そして、夜の公衆電話からかけた電話。「今からすれば」。見る目を広めた彼女の胸に、突如湧き上がる思いとは。
2月7日(日) 「僕の生きる道」(橋部敦子)
連続ドラマ「僕の生きる道」(脚本:橋部敦子)完全ノベライズ
右はDVD‐BOX
平凡に生きてきた中村先生に余命一年の宣告がくだる。一時、自暴自棄に陥るが、今を生きることを決意し、恋にも仕事にも精一杯生きていくようになる。一年って二十八年より長いですよね。大ヒットドラマノベライズ
2月9日(火) 「家族写真」(萩原浩著)
娘の結婚、加齢に肥満、マイホーム購入…家族に訪れる悲喜こもごもは、ささやかだけど大事件。笑ったあとに、心にじんわり沁みてくる、これぞ荻原浩!の極上家族小説。
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