やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

読書20to21

2021-01-20 | 読書

12月18日(金)       「夜のサーカス」(エリン・モーゲンスターン著)

 

 夜だけ開く黒と白のテントのなか、待っているのは言葉を失ってしまうようなショウの数々。氷でできた庭、雲の迷路、優雅なアクロバット、ただようキャラメルとシナモンの甘いにおい…しかし、サーカスではひそかに熾烈な闘いがくりひろげられていた。若き魔術師シーリアとマルコ。幼いころから競い合いを運命づけられてきた二人は、相手に対抗するため次々とサーカスに手を加え、魅惑的な出し物を創りだしていく。しかし、二人は、このゲームの過酷さをまだ知らなかった―魔法のサーカスは世界中を旅する。風変わりなオーナー、とらえどころのない軽業師、謎めいた占い師、そしてサーカスで生まれた赤毛の双子…様々な人々の運命を巻き込んで、ゲームは進む。世界で絶賛された幻惑とたくらみに満ちたデビュー作。

 

12月20日(日)         「蒼き山嶺」(馳星周著)

 

 山岳ガイドの得丸志郎は、白馬岳で大学山岳部の同期・池谷博史と再会した。卒業後、警視庁の公安刑事となった池谷は、久しぶりの山でだいぶバテている。山頂まで一緒に登ることにしたが、ペースは上がらない。下山が遅れそうだと麓に電話を入れる得丸に、池谷が拳銃を突きつけた―!!友情、ライバル、極限の決死行。著者の新境地となる傑作山岳冒険小説!

 

12月23日(水)     「浜の甚平衛」(熊谷達也著)

  <仙河海>サーガを作中年代順に読むことにした

 ①「浜の甚平衛」 1896/6/15~1929春 ②「鮪立の海」 1932/6~1958夏

 ③「リアスの子」 1990/4~1990/9    ④「ティーンズ・エッジ・ロックンロール」2010 /3~2011/4

 ⑤「微睡みの海」 2010/4/19~2011/3/10 

 ⑥「希望の海 仙河海叙景」 2011/3/10~2012/8/10

 ⑦「潮の音、空の青、海の詩」 2011/3/11~2060夏 ⑧「揺らぐ街」 2011/3/11~2013/1

 

   因みに刊行順だと ③→⑤→④→⑦→⑥→⑧→②→① 

 明治三陸地震のあと、港町・仙河海で、正妻の子である兄とそりが合わず、鬱屈を粗暴な振る舞いで晴らしていた甚兵衛。事故で沖買船を失うも、北洋でのラッコ・オットセイ猟のことを知り、すべてを賭ける。東北から遙か北の海に繰り出した明治の男の覚悟と男気を描く。著者のライフワーク「仙河海サーガ」、最初の物語。

 

12月28日(月)        「鮪立の海」(熊谷達也著)

 

 三陸海岸の入り江にある港町「仙河海」。
大正十四年にこの地に生まれた菊田守一は、「名船頭」として名を馳せた祖父や父に憧れ、一人前の漁師になることを夢見ていたが、戦争がはじまり、守一が乗っていた船は海軍の徴用船にされてしまう。グラマンの機銃掃射、米軍潜水艦からの攻撃で船は大破し、父は大けがで漁師を引退、兄は海の藻屑と消えたが……。

大正~昭和の激動の時代をひたむきに生き抜いた人々と日常を描いた感動巨編!

 

12月29日(火)        「リアスの子」(熊谷達也著)

 

 大学卒業後、教師となった和也は埼玉の中学校をへて、故郷の宮城県に戻ってきた。都会とは異なる港町・仙河海市の中学校に赴任。のどかな雰囲気と濃密な人間関係にも慣れたころ、3年生の担任となる。新しいクラスには、転入生がいるのだが、その生徒・早坂希は、何かしら問題を抱えているようだった。そこで、陸上部の顧問でもある和也は教え子たちに一役買ってもらおうとするが…。かつて気仙沼の中学校で教壇に立っていた著者が、教師と生徒における「信頼」という小さな積み重ねの大切さを丹念に描く。

 

12月31日(木)       「ティーンズ・エッジ・ロックンロール」(熊谷達也著

 

 2010年、宮城県仙河海市。軽音楽部の扉を叩いた高校生・匠は運命の少女・遥と出会った。彼女の存在に刺激され、匠は一つの目標を見つける。“この町に初めてのライブハウスをつくろう”―。地元の縁を巻き込みながら少年たちは成長する。そして、3月11日。愛する故郷、大好きな音楽、憧れの恋、訪れるあの“波”―。ヒリつくほどに懐かしい全て。東北在住の直木賞作家が描く魂の青春小説。

 

1月4日(月)          「微睡みの海」(熊谷達也著)  

 

 2010年春、東北の港町・仙河海市の美術館で働く笑子は、半ば眠ったように平穏な生活を送っていた。副館長、菅原との情事だけが、平和な日常の句読点―しかし、昔勤務していた中学の教え子、祐樹との再会が笑子を長い眠りから覚ます。年上と年下、ふたりの男性との激しい性愛に身を投じ、ゆるやかに自分を壊してゆく笑子。交錯する三人の思いとは何の関係もなく、四季は美しく巡ってゆく―ように見えたが、ついに「その日」がやってくる―東北在住の直木賞作家が描く2010‐2011、北の港町。3・11を目前に、生命を燃やし求め合う男女三人、肉体の純愛小説。 

 

1月6日(水)        「希望の海 仙河海叙景」(熊谷達也著)

 

 

 東北の港町に生きる人々の姿を通して描く、再生の物語全9編。3年前の秋、早坂希は勤めていた東京の会社を辞めて仙河海市に戻ってきた。病弱な母親の代わりに、スナック「リオ」を切り盛りしている。過去に陸上選手として活躍していた希は、走ることで日々の鬱憤や悩みを解消していたが、ある日大きな震災が起きて、いつも見る街並みが180度変わってしまう。(「リアスのランナー」「希望のランナー」)。高校生の翔平は、津波により両親と家を奪われ、妹の瑞希とともに仮設住宅で暮らしていた。震災の影響で心が荒む翔平だったが、瑞希の提案で「ラッツォク」を焚くことになり、あの日以降止まっていた“時”と向き合う。(「ラッツォクの灯」)。東北に生まれ東北に暮らす直木賞作家の、「あの日」を描かない連作短編集。

 

1月9日(土)        「塩の音、空の青、海の詩」(熊谷達也著)

 

 小説という形でしか描けない3.11体験と復興が、ここにある!山本周五郎賞・直木賞受賞作家による、渾身の長編小説!

 

1月11日(月)        「揺らぐ街」(熊谷達也著)

 

 東京で東日本大震災に遭遇し、テレビに映る被災地の映像に激しい衝撃を受けた文芸編集者の山下亜依子は、編集長の小暮から、被災地である仙河海市出身の作家・武山洋嗣に原稿を依頼できないかと持ちかけられる。武山のことはデビュー時に担当していたものの、本を一冊出したきり、三年前から音信不通になっていた。その武山に、こんなタイミングで、執筆の依頼などしていいものか。一方、震災以後、書けなくなってしまっていた担当作家の桜城葵からは、新作の取材のために仙河海市に入りたいと持ちかけられて…。

     結論として①と②が良かった!

 

1月15日(金)        「東京、はじまる」(門井慶喜著)

 

 江戸を壊し“東京”を建てねばこの国はほろびる―留学から帰国した辰野金吾は、瓦屋根がぺたりと広がる町並みを眺め焦燥に駆られる。建物と風景が近代国家を支えると信じた日本人初“建築家”の熱い生涯!

 

1月17日(日)        「銀閣の人」(門井慶喜著)

 

 「日本の美」の源流をたどればそこに彼がいる。応仁の乱のさなか彼が構想した東山殿(銀閣)は、当代一流の才能を結集した一大文化プロジェクトだった。乱世にあって政治に背を向け、己の美意識を追求した室町幕府八代将軍・足利義政の理想と苦悩を直木賞作家が描き切る歴史長編小説。

 

1月19日(火)        「神さまの貨物」(ジャン=クロード・グランベール著)

   <絶望の中で知る温かな命の鼓動>朝日新聞 20/12/19で紹介

 大きな暗い森に貧しい木こりの夫婦が住んでいた。きょうの食べ物にも困るような暮らしだったが、おかみさんは「子どもを授けてください」と祈り続ける。そんなある日、森を走りぬける貨物列車の小窓があき、雪のうえに赤ちゃんが投げられた―。明日の見えない世界で、託された命を守ろうとする大人たち。こんなとき、どうする?この子を守るには、どうする?それぞれが下す人生の決断は読む者の心を激しく揺さぶらずにおかない。モリエール賞作家が書いたこの物語は、人間への信頼を呼び覚ます「小さな本」として、フランスから世界へ広まり、温かな灯をともし続けている。

 

 

 


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