白い皿「逆襲のやまのうち(2)」
と、無理矢理思い込んだが、無理だった。なぜなら無理矢理、思い込んだから。 俺も最初...
白い皿「逆襲のやまのうち(1)」
拙宅にはロボット掃除機というのがある。 直径四十cm弱程の、背の低い円壔状のロボット...
君の彼方
(デザイナーズマンションの二階、一室で午前三時。) 愛の歌、人の子、エアーコンディショ...
俺が孤独に陥るのはこういうパターン
飽き易い、というのは非常に困る性分である。というのは愚生の事である。 人間、ながく継続して事を行えば、それがたとえいかに小さな事であっても結果的には大きな利益を生んだりするも...
逆に隣人に注意を受けたよ
あらゆる言葉を日々探求・考究している私が、最近最も注目している言葉は、「逆」という言葉であります。 逆。つまり、反対、という事ですね。この言葉を平素的、つまりは日常的に正しく...

詩集『白痴』 刊行のお知らせ
詩集『白痴』を刊行しました。 作品の取り扱い・販売はBOOTH上のみで行います。 ...
金曜日の男
抱いた彼女の背中には 金曜日の男 窓から漏れるのは 彼女が知ってる一昨日知った街の音 窓際から流れるのは 彼女は知らない二昔も前の若者の叫...
平和は誰れの手に
あんなにも平和を待ち望んでいた人々の顔は 平和を愉しむ 人間の顔には見えない かと思えば 世界の何処で行われている 殺戮を憎む人間の顔にも見えない ...
王様の肖像
幾多ものアリが這うオレの目は死の不安を誘い 自我の死臭で壊れちまったオレの鼻はお前のいかさまを暴く 汚れを知らないオレの唇がマドンナを悩殺すれば それをシェブロンが高笑いして...
蓄音機
カフェで飲み干した運命は美女が嚙んだ椅子によって残り三分の一程になってしまったのに 時計は1時39分を回った辺りで定食の食べ滓が空の食器であったのでそこに雨水が溜まってしまったで...