道端に捨てられているのかと思うような鉢植えに花が咲いていた。 鉢はもうぼろぼろで苔が生えてヒビも入っている。 そこに置かれた、その時はきっとかわいがられただろう。 もう誰も見向きもしない。きっと誰も水をやろうとはしない。 けれども今は雲が水を与え、空が光を与える。 そうしてどうにか生き延びて、いつかはこうして花が咲く。 アスファルトの上だけれど、蝶や蜂がいつか蜜を吸いに来ると期待して待っているのでしょうか。