もんく [とある南端港街の住人になった人]

ノウハウは何処に所蔵される?

今朝JR九州の電車が遅れた。
K駅から乗った時には遅れていなかったが、N駅を超えて次の停車駅に到着する前に止まった。「停止信号で止まっております」とのアナウンス。10分程度止まった後に走り出した。その後は列車は遅れたまま走り、いつもの駅で私は降りた。

私が降りるまでの間に車掌は「停止信号で止まっております」以外にこの遅れについて何も放送しなかった。通常通り「次はXXX駅に止まります」だけだった。

車掌が来たら言おうかと思ったのだが来なかったので駅で駅員に言った。
列車の中では停止信号で止まる以外のインフォメーションは無く、次の駅まで何分遅れる予定か等必要な情報は何も知らされなかったと。定時運行を前提に利用させてもらっている方としては重要な問題だから。

それに対して駅員は恐縮して言う。
「申し訳ありません。車掌に伝えます。」
私はそれで駅を離れたが、多分本当に駅員は車掌に連絡した事だろう。JR九州の職員はその程度には真面目だ。これはありがたい。


だが、車掌に伝える事でこの件は終わりになるだろう。
多分他にも同じような車掌がいたかもしれない。そして今後も列車が遅れた時には同じ事が繰り返されるだろう。「停止信号で止まっております」

駅員は車掌個人に注意を促すのみであるから、こう言う事が苦情の種になる事がJR九州の会社としてのノウハウにはならなかったであろう。苦情処理のルーチンの中でノウハウの種は処理される。車掌個人は小さなノウハウを取得し得たかもしれないが会社には何も残さなかった。


JR九州の事を例にあげたが他の多くの会社もこれをやっている。
団塊の世代が大量退職する事で多くの企業はノウハウを失うと問題がニュースで報道されているが、それもこんなやり方を続けて来たからだろう。決して辞めない社員がどんどん個人のノウハウを貯めていくから会社自体にそれがあるように見えるが本当はそうでない。会社には何も無い。

最近は決して辞めない社員を前提に考える事ができなくなってきている中、こんなので良いの? だからってマクドナルドみたいにスマイルまでマニュアルに...ってのもね。
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