もんく [マレーシアで働いて13年→2022猫を連れて日本]

寄付の構造

ニュースを見ていたらGoogleが全米600の学校にパソコンを寄付すると書いてあった。

アメリカに関してはこう言うニュースが時々あって、それはアメリカだから毎度の事で驚かないわけだけれども、よく考えてみると日本にも世界で活躍していて世界で名の知れた企業がいくつもあるけれどもこんな大規模な寄付をしたなどと言う事は聞いたことがない。

そこでネットで検索してみると、アメリカでは企業の寄付が税制面では経費と同じような位置づけになっていて全く税金がかからないそうだ。もう一つは非営利団体がきちんと法制化されていて寄付の受け入れ先になっているらしい。非営利団体は多くの書類を揃えて認可を受ける必要があるにしても個人であっても作れるとのこと。

だいたい調べるとそんなことで、それに対して日本は寄付に対する税制がアメリカに比べて不利だし寄付先の選定も同じく税制面でいろいろあると書いてある。

そんなところで、どれも税金に焦点を当てた書き方になっているのだけれど、それだけでアメリカ企業があんなに大盤振る舞いに見えるほどの莫大な寄付をすると言うのは、とても理解し難い。税金の話ならばその算定基準を並べて足し算引き算すれば良いわけだから有利不利の比較は簡単にできる。

まず、寄付と税金とどっちがお金儲けに関して有利かと言うと、経費(寄付)は全額支払ってしまうけれど、税金ならその何割かしか持っていかれないわけだから税金を支払った方が儲けは大きくなるはず。(日本の累進課税のことはちょっと置いておくとして。)もし寄付をすると税率まで軽くしてくれるなら別だけれどもそう言う制度は無さそうだ。だからこの事から考えると金銭面の有利不利で説明している専門家の意見は少し変かもしれない。

もう1つは、企業がそんなに多額の寄付をすると言うことは、その寄付が宣伝効果を上げて利益に寄与することがあるにしても、直接収益には繋がらないわけだから経費が嵩んだのと同じになってしまって儲からない企業と同じになってしまう。その状態で利益を上げると言うのなら、アメリカ国民は(もちろん日本人も他の国の人もアメリカ製品を買っているからそこから全て外れることはないにしても)は寄付分上乗せされて高い物を買わされていると考えなければ辻褄が合わないように思われる。しかしアメリカが日本と比べてそんなに物価が高いかと言うとそれはそうではなさそうだ。

そう考えるとどうしても金銭面の損得で寄付を説明するのは無理がありそうだ。
何かもっとメンタリティの面やら文化やらそうした金銭面以外の説明が欲しいものだけれども、誰かちゃんと説明してくれる人はいないだろうか。
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