久しぶりに雨の気配の無い夜だ。
まだ花火やってるな。いつまでディーパバリを引きずるつもりだろう?
今しがた、キャッキャッキャッキャッと言うような、たぶんヤモリあたりの声が聞こえた。いつもヤモリとかカエルあたりはいるが、あまり気にして聞いた事がなかったな。外で猫の声がすると敏感に反応するようにはしているが、それ以外は被害が出る猿位のもの。
昔、欧米人は虫の声やカエルの声をただのうるさいノイズとしか感じないと言っていた。本当かどうか確認していないが、実際どうなんだろう。自分が子供の頃過ごした家は元は田んぼだったし、その頃の隣地はまだ田んぼのままだったから夏になるとアマガエルの声がうるさいほどに響いていた。カエルの声も数匹でケロケロだと風流で良いかもしれないが、田んぼ一面にカエルだらけで数百匹だか数千匹だかが一斉に鳴いているともうケロケロのケの字も判別できなくなる。ケロケロのケの上に他のカエルのロが乗っかって、その上に他のカエルのケとロの間の音が乗って、さらにその上にロとケの間の音が乗って、またケが乗ってとなっているから何が何だかわからないもうゴーゴー響いてくる。
今から考えればあんな場所でよく眠れてたなと思うが、人間てのは防音もちゃんとしていない電車の中でも眠れるし、飛行機のエンジンの横の席でも眠れるからカエル千匹程度なら支障なく眠れるのだろうな。
そう言えば、インドネシアも似たようなものだったな。あそこは窓にガラスが無かったからもっとダイレクトにカエルの声が入ってきていたし、ヤモリも突然鳴き出したりした。それでも眠れたっけ。そうそう、朝方のニワトリだけだなうるさく感じるのは。
話はあまり関係ないが、ノイズって言うのは実は人間には大事なものかもしれない。この間もそんな事をちょっと書いたけれど、ある程度の車や二輪車の走行音、人が何かしている音はシーンと静まりかえった状態よりも落ち着く気がする。建築でピュアな感じの空間を作るのが多いけれど、あれだってその周辺にある程度のノイズがあるから対比として作られているって事もあるかもしれないな。でも、ずーっと静かな空間にいてそこで生きて行くって大丈夫なのかな?