もんく [とある南端港街の住人になった人]

受賞ならず...だけれど

最高賞はタイ映画、北野監督受賞ならず カンヌ国際映画祭 -AFPと言うニュースが出ていた。

確か去年かその前の年かは忘れたけれど同じようなニュースを以前にも聞いたことがある。カンヌ映画祭に行くとサイン攻めになる北野監督の話題、それに出品して賞を得られなかったとか残念だとか。

しかし、それは本当に残念な事なのかな、と何時も思う。

カンヌ映画祭で受賞したり話題になるのは何時でも、商業的に成功し易いハリウッド映画の影に隠れがちの作品ばかりだからだ。どう言う意味かと言うと、カンヌはそうした商業ベースとは縁が薄いけれども良い(かも知れない)作品を探し出すことがテーマなのではないかと思うのだ。

してみれば、一度受賞した監督の作品をよほどの事が無い限り2度も3度も選ぶのは趣旨に合わないのではないだろうか。そんな事をしなくとも映画作りを目指す若いディレクターは毎年世界で多く排出されているのだからそちらに注目するのが筋と言うものだ。

逆に言えば以前に北野監督が受賞したのは、文句無くその作品が誰にとっても"良い"とか"楽しめる"から選ばれた可能性は低いのではないか。もしかしたら外国人審査員には所謂映画らしくない別の見え方、簡単に言えば物珍しさがその理由だったとは言えないだろうか。その賞賛が日本人が思うような賞賛とは違う種類のものだった可能性は大きいだろう。であれば、見慣れた手法の映画を何度も選ぶと思う方が間違っているだろうし、もし映画として小慣れた手法を使うようになってしまえばなおの事さらなる賞賛を得ることは難しくなるはずだ。


さらに言えば、一度評判になった監督が何度もそこに出品する事はマナー違反ではないだろうか。出品に制限が無いから出品しても良いなどと考えて出品するとしたら紳士的な行動ではないだろう。もうその名前だけで観客を呼べる人であるのだから別の所で勝負に出てはいかがかと思う。
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