もんく [とある南端港街の住人になった人]

メイド・イン・マレーシア

昨日、外国人がたくさん働いていると書いた。

もちろん自分もその一人なわけだけれど、日本人以外の外国人労働者(単純労働だけではない)はもちろん自国で働くよりマレーシアでの方が金銭的に有利だから来ている。しかしただお金のためだけに時間を売っているようなテキトウな働き方をしているようには見えない。働いている中に入れば誰がマレーシア人で誰がインドネシア人か誰がその他の東南アジア人か、区別がつかないほどだ。作業の手は相当に速いし割合複雑な仕事もデリケートな判断も普通にしている。これを見る前に日本で得ていたイメージとは全然違う。

自分も含めてそうした外国人が普通に働いてできた製品は箱に詰めて出荷される。その箱の側面には大きな文字で「メイド・イン・マレーシア」と書いてある。外国人がこんなにがんばって商品を作ってもやはり、それは確かに「メイド・イン・マレーシア」なのだ。

その箱を輸出先で見た人はきっとこれはマレーシア人が作ったのだと思うだろう。それも当たり前だ。内部事情を知っていると、それもちょっと面白い。

自分は日本人だと言う単なる偶然的な理由から直接その生産に手を貸す事はほとんど無いのだけれど、別の意味でそのメイド・イン・マレーシアに手を貸すことになった。自分で何をしたからとか何ができるからとかとは無関係に、日本人の先輩たちがうまくやってくれたおかげでこうして彼らに多少のものは提供できる。(と言うより、それができると良いと思っている。)

それはある意味、ちょっとした幸せではないかなどと感じもする。自分が彼らより有利だからと言う理由ではなく、少しは誰かに何かを分けてあげられると言う意味でだ。


日本では誰が誰より成績が良いとか誰より偉いとかお金を得ているとか勝ちとか負けとかどんな凄い物を持っているとか、そうして誰が誰より上とか下とか狭い世界でしか通用しない事をいろいろ言い合っているのだけれども、それを思うと先進国と言う割りにその住人はサル山のサル集団のようでもあり.......

ケチケチせずに先輩達が残してくれた財産を少しだけ誰かに配ってみるともっと幸福になれるのではと思いもする。今のところ未だ日本人はそう言う立場なのだから。それをしたからと言ってそこに自分の名前も国名も記される事はないにしても。
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