映画「Hotel Rwanda」(ホテル ルワンダ) -無関心への警告

1994年彼らがホテルのバスルームで震えていた時、自分はは何をしていたのだろう、何を気にして生活していたのだろうと思った。それで思い出すために年表を検索してみた。

これは日本の政治・社会年表なので海外の出来事には触れていませんが、自分がその時何をしていたかを思い出すのに役立ちます。
政治・社会関連年表～1990年代

この頃私は慣れない仕事に奔走していたと思う。東京の文京区、墨田区、江東区を1日中運転して周っていた。ニュースは見ていたはずだけれどルワンダについての印象は何も無い。全く思い出せない。

この年の概要は下記。
1994年[ザ・20世紀]
1994年-Wikipedia(日本語版)
1994-Wikipedia(英語版)

細川内閣が崩壊して社会党党首の村山氏が総理大臣になったのも覚えているし、セナが亡くり、向井さんが宇宙に行き、松本サリン事件が起こり、英仏海峡のユーロ・トンネルが開通、「同情するなら金をくれ」、マジソン郡の橋、夏子の酒 、ボスニア紛争、と、これを見れば確かにあったあったと思うことばかり。

それなのに4月6日にルワンダの大統領が殺された事、翌7日から始まった大虐殺は覚えていない。9月から12月にかけてルワンダ難民救援のために自衛隊が派遣されたのも覚えていなかった。(もっともこの時には日本にいなくてラジオも無かった。)

ためしに幾人かの知人(日本人)に聞いてみたが私と似た状態だった。


日本語のWikipediaにはルワンダの記述が全く無い事からもルワンダの事件が日本ではあまり話題になっていなかったのだと想像できる。インターネットがそれほど一般的でなかったと言うこともあるけれど、一番大きい要因はやはり「無関心」なのだと思った。

「ホテル・ルワンダ」日本公開を応援する会
映画「ホテル・ルワンダ」公式サイト
94年のルワンダが問いかけるもの-<巨人の肩の上より>
ルワンダ関連年表-<巨人の肩の上より>


(結果:無関心への自戒として見るべきもの)


追加(報道関係者さまへ)
海外へ出かけるとテレビでCNNやBBCなどのニュース番組を1日中放送している。イラク戦争が盛んな時は現地に派遣されている女性キャスターが髪を梳かす間もないほど頻繁に出てきて弾が飛んでいる街のレポートをしていたのには驚いた。彼女の目の下には明らかにクマが出ていてかなり疲れきっている様子だった。

日本の報道にそれを期待するわけではないが、ずいぶんと報道に対する姿勢が違うのだろうとも感じる。

日本では報道の「客観性」と良く言うのだが、ニュースを選んでいる時点ですでに客観性は失われているのだから、きちんと現実を認めて「当社は我々が重要だと考えるニュースを選んで放送または記事としております。」と断ってから報道すべきじゃないだろうか。立場を明らかにするなら「当社はスポンサーの意向でニュースを選んでおります。」でも構わない。実の無い「客観報道」よりはマシです。


そう言えばお隣の大きな国で奥地の民族が迫害されているなんて報道していませんね。何年かして同じように映画が作られてから「あの時日本人は何やってたんだ。日本の報道は何やってたんだ」って事にならないとも限りませんね。

追加
この映画を日本で公開するよう働きかけてくれた方々に感謝いたします。