
私の昼飯 2:鴨抜き・まがい
写真㊤:饂飩からは未だ湯気が立っている。
手前の「抜き」の隣にあるのは刻みネギ
↑ 鴨抜き
「抜き」とは、種物の汁そばからそばを抜いたもの。ツユをダシで薄くのばしてある。だから天抜きとは、天麩羅そばから天麩羅を抜いたものだ。
同様に、「鴨抜き」とは、鴨そばから‘そば’が抜いてある台抜きのこと。「抜き」は酒肴によく、酒飲みが蕎麦屋で一杯やるときの楽しみのひとつ。
今日は先日仕上げた牛筋の一部を使って「鴨抜き」ならぬ「牛筋抜き」……ンなものはない。いわば、鴨肉の替わりに牛筋を使った鴨抜きまがい(紛い)もの=偽物ということ。
マンションだって偽物設計が罷(まか)り通る世の中ナノダ。そばに紛い物があったっておかしくないノダ。
本日は昼飯だから一杯はやらないノダ。‘茹でたて’の饂飩を、この抜きに浸けて食べるノダ、コニャニャチワ!
汁は鰹だしと昆布茶(いずれも顆粒、市販のもの)に、牛筋の煮汁を少し入れただけ。種は「牛筋」のみ、薬味は刻みネギ。
極々シンプルなのだが、これがなかなかイケルのだ。「旨いの反対の反対ナノダ」
06.01.21