刃物タタキ
刃物タタキ? 刃物を使った強盗(タタキ)? 違う、違う。まあ、聞いてオクンナハレ。
鱧(はも)と書く。 鱧の叩き(冒頭の写真)である。
“食む”(はむ)というだけあって、噛まれたら怖い。本職の魚屋でも素手では扱わないそうだ。
関東では馴染みの薄い鱧だが、関西では日常欠かせない食材だ。‘褻(け)や晴れ’(祭りや普段・日常)の生活に染みこんだ存在になっている。
鋭い歯を持ち、性格も凶暴らしい。鰻や穴子に似ているが、味はあっさりしていて上品だ。
★うなぎ・穴子との違い
(http://www.kuromon-maruichi.com/unchiku/hamo.html) によれば……
形状が良く似ている魚に、うなぎや穴子があります。鱧はウナギ目ハモ科ですから、いわば親戚というわけです。ところが、うなぎや穴子の様には脂分が多くない代わりに、旨み成分であるアミノ酸がより多く含まれています。さっぱり、あっさりとしているのに旨いのはこのせいです。
ただ、うなぎや鱧とは大きく違うのが、縦になが~く、かた~い小骨がたくさん通っている点です。このため、うなぎや穴子と同じ様に処理をしていたのでは、とても食べられたものではないので、ここで「骨切り」という鱧独特の処理が必要になってくるのです。
さて「骨切り」とは
身の中に通る硬い小骨を薄い皮だけ残して垂直に刻んでいきます。 大体の目安は『一寸で30回』。
正確な包丁さばきとリズム感が要求される、上方料理人の晴舞台です。
骨きりの動画です
ボタンを押してください ←動画を見るにはダウンロード(無料)してください。 画像元URL http://www.saikiya.com/hamo.htm
★美味しい食べ方・調理法など
再び http://www.kuromon-maruichi.com/unchiku/hamo.html によれば……その調理法は多彩である。
●はもちり
さっと湯にくぐらせ氷水に取った鱧ちりは、鱧の代表的な召し上がり方でしょう。
梅肉か酢味噌でどうぞ。
●焼き鱧
みりん醤油であぶり焼きしたものです。
そのまま食べても良し、大葉などとともに押し寿司にしても最高です。刻んできゅうりもみにしても美味しい。
●てんぷら
口の中でホロホロとほどけて、まるでお菓子のよう!
●土瓶蒸し
マツタケ、三つ葉などと一緒にいただく土瓶蒸しにも、鱧は欠かせません。
●はもしゃぶ
関西風のうどんだしベースのお鍋です。
一度食べるとやみつきになります。
鱧は、だしにさっとくぐらせる程度でOKです。
旨みが多く余分な脂の無い鱧ならではの料理法ですね。詳しくはこちらへ
●タタキ (裏メニュー)
意外といけるのが鱧のタタキ。
表面を一気にあぶって氷水にとります。
梅肉やわさび醤油でどうぞ。
鱧の甘みがねっとりと舌にからみます。
先日関西に行ったとき、鱧のタタキを神戸・板宿の市場の魚屋で見つけた。早速買い求め、生まれて初めて「鱧のタタキ」なるものを喰ってみた。
冒頭に掲げた写真がそれだ。魚屋の盛りつけだから立派ではない。しかしウマイ!
鱧といえば、今まで「湯引き」したものを梅肉か辛子でしか食べたことがないので、ビックリした。鱧の調理方法が多彩であることなど、今更ながら西日本の食文化の奥深さに感嘆した次第である。
05.10.01
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