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蕎麦茶割り

2005-05-02 09:12:57 | 旅・鉄道・グルメ…
蕎麦茶割り

古い川柳に…

■ 江戸っ子の 生まれぞこない 銭をため

 というのがある。



 呑兵衛は仕方がないものである。昨夜も昨夜とて、「とせう」(ドジョウ)の丸鍋と酒を、深川・高橋(たかばし)の『伊せ喜』で、シコタマ喰い且つ呑んだ後、もう一軒ハシゴをしようということになった。既に四つ(午後10時)を大きく廻っていた。
深川でも店を開けているのは、呑み屋、小料理屋の類しかない。


 とある小体(こてい)な店に入った。ここで生まれて初めて、焼酎の「蕎麦茶割り」なるものを呑んだ。蕎麦焼酎の蕎麦湯割りは呑んだことがあるが、これは初めての体験。
氷の入った大きめのグラスに、やや黄みがかった液体が入っている。おそるおそる口を付け、一口呑んでみた。ほの苦い味が口中にパッと広がった。ウマイ!



 蕎麦茶とは、蕎麦の実で作った茶のようだ。この店は、摘みやチョイトした喰い物に珍しい物が多く、また実に旨い。調子に乗って、二人で二十杯近く空けたろうか。翌朝の酔いが気になるところだ。



 ところが、翌朝の目覚めは頗(すこぶ)る快適。相手に聞いてみたところ、相手も実に爽快な目覚めであったとのこと。
この店での再会を約した。店の名は「小料理 桑の実」。深川の海辺橋の畔にある。土地(ところ)で生まれ育った女将の気っ風も、‘下町ならでは’のものだ。

江戸の名残の雰囲気に浸(ひた)れた一夜であった。

平成17年5月1日  YBB

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