過剰な注意書き
野球場での意味のない案内放送や鉄道の駅での過剰案内放送、ナンセンスなテレビコマーシャルは後を絶たない。
今や、訴訟社会アメリカでは製造物責任法(PL法)が厳しいため、訴えられて莫大な損害賠償を支払うことにならないよう、過剰なまでの注意書きが発達してきた。その結果、商品の過剰な、余りにも過剰でナンセンスな注意書きが米国で大流行(?)の兆しがある。 切欠(きっかけ)となったのは、消費者からの損害賠償請求に対して、裁判所が余りにも多額な損害賠償額を認める傾向にあることに存するらしい。
最近、米国のコーヒーショップで、熱いコーヒーを自分の身体に引っかけて火傷をした消費者が、「熱すぎるコーヒーを出すという店の不注意によって火傷をした」と訴え、3億円の賠償金を得た。
こうなるとメーカーや売り手は、自衛策として商品や製品に過剰な注意書きを付けるという現象が起きる。
その結果、珍無類なものが現れた。
◆トイレ用ブラシ・・【人間の身体を洗うために使わないでください】
◆デジタル体温計・・【肛門で使用した後に、口内で検温しないでください。】【肛門で使用した後に、口内で検温しないでくだ
◆アイロン・・【着用している衣服にアイロンをかけるのはおやめください】
◆ヘアードライアー・・【睡眠中は使用しないでください】
◆ベビーカー・・【赤ん坊を乗せたまま、畳まないでください】
◆電動ドリル・・【虫歯には使わないでください】
◆ナッツの袋・・【袋を開けてナッツをお食べください】
◆チェーンソー・・【チェーンを手や生殖器で止めようとしないでください】
以上、米国で本当にあるものだ。
対するに我が国では・・まだまだおとなしい。
◆アイスクリーム・・長い間手に持っていると、冷たく感じます
◆コピー原紙の箱・・膝を十分に曲げて、腰を痛めないように持ち上げてください
・・比較的、常識的で穏やかだ。 こういうことを言うと不謹慎の譏りを免れないが、サッパリ面白くない。