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笑わない眼

2006-07-28 09:17:04 | 落語・その他芸能一般

 

笑わない眼         
 冒頭の写真は・・柳家小三治

 NHKで柳家小三治の『金明竹』(『錦明竹』ではなかった)を演っていた。この師匠は、若いときの方が面白かった。どうして、こんなに‘ねじ曲がって’しまったのだろうか。

 間をずらしすぎる。ナニを気取っているのかと思う。もともと怖い貌をしていたのだが、若い頃はもっと愛嬌があった。

 眼が怖い。  

 眼が異様な殺気を帯びている。 カミサンはゲラゲラ笑っていたが、狂気に近いものを感じた輩は、笑うに笑えなかった

 なにか、異変…体調が頗る悪いのか、他に何かあるのか知る由もないが、とにかく眼が笑っていない。

 弟弟子の小満ん“眼の芸”はウマイ。間と眼で芸を見せる。近頃、これが出来る噺家はなかなかいない。 

                               柳家小満ん

 『金明竹』に限って云えば、旦那が愚か者(「松公」と云う名を使っていた)に文句を言う構えに、旦那の松公に対する怒気を感じてしまう。
 演出の勘違いだろう。親戚からの預かり者・松公を慈
(いつく)しむ心が欠けていては、この噺は笑えない。

 観ている客が松公の方に同情心を起こしてしまうような演出は、いったい何処から出てくるのだろうか?  

                        (平成17年1月8日 記)

                                    

06.07.28

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