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先日、怪我をしてしまった雛をスープにして学生さんに食べてもらいました。
だちょうさんに実際に触れ合って、動物が生きている事を感じてもらったうえで、と畜場でと畜の方法を話します。
そのあと、骨から煮込んでアクを丁寧に取ったスープを飲んでいただきました。
私はアニマルウェルフェアや環境保護の観点を教えることはしますが、こうあるべきとは伝えてはいません。
子どもたちに目を開いてもらうことを意識して話しています。
普段何気なく過ごしていますが、食べるということについてや今私達が生きているという事について、自由に過ごし学べる喜び等を少しでも子どもたちに感じてもらえればと思いますが、こればかりは長い時間と良い経験が必要で、短い時間で押し付けることはできないですね。
今回の子どもたちにも美味しいと食べてもらえて、なによりでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/28/813908f9f8c763cfdd98fdb61fdace8b.jpg?1639104605)
この写真は牧場の丘に積もった雪で雪だるまを作っている様子です。
雪が降ったら災害のようになる地域の子ども達なので、一面の雪景色と自然の中で友達と雪合戦をしたり、何かを作ったりと大はしゃぎして過ごしていました。
写真の子は本当はシンガポールに行く予定だったそうです。
なんの因果か、コロナの影響でニセコの変わった牧場に来て、雪だるまを作っているというのも人生の面白さ。
いま、ここでしかできない良い体験だったことでしょう。
私も彼らが精一杯遊んで、笑顔で過ごす様子からまたたくさんの刺激を頂けて、ありがたい時間でした。
そのあと来た別の学生さんから「初めてと畜したときどう感じましたか?」と尋ねられました。
私は最初鶏も殺せなかったことを伝えました。
全身から嫌な汗が噴き出てきて、手も汗でじっとりした感触だったことが忘れられません。
ためらい傷がかわいそうで、うまく殺してあげられなかったことが今でも心残りです。
だから皆さんときっと同じですよと答えました。
わたしはこの牧場に来ることになって、と畜することになって、こういうことを生業にすることになっただけなので、えらいわけでも、特別でもないということが伝わると良いのですが。
この質問がまた新しい刺激となって、私に良く考えさせてくれました。
どうやら命を頂いた子たちのことを忘れずに、ここを訪れた人々に良い学びや未来が訪れるよう、この場所が良い場所として残るよう勤めることが、命を育み、命を頂いた彼らへの責任であり供養のようなものなのかもと。
長く苦しい道のりで、まだまだ先が長い道ですが精進していくのみだとしみじみ感じる日々です。