①ユダヤ教の嘆きの壁と隣り合わせのイスラム教の岩のドーム
ハマスのテロ攻撃を契機に、今(2023年10月17日時点)、イスラエル・パレスチナ自治区のガザ地区での戦争危機に世界の注目が集まっています。筆者は2023年2月にイスラエルのエルサレムとテルアビブを観光で訪れました。エルサレム観光バスツアーでは、流暢な英語で観光名所を案内するアラブ人ガイドが、世界中から聖地を訪れている観光客に向けて、首都エルサレムでは、ユダヤ教徒とイスラム教徒とキリスト教徒が隣同士で平和に暮らしている様を誇らしく話してくれました。それが、わずか8か月後の今、どうなっているのだろうか?テレビや新聞、ネットの報道を昼夜チェックしている毎日です。
②世界から聖地巡礼に訪れる滞在客の国旗がホテルに掲げられ、観光バスが絶えない。
③キリストのお墓がある聖地「聖墳墓教会」の入口。観光客でごった返している。
④「聖墳墓教会」の中で。
⑤ユダヤ教徒・イスラム教徒・キリスト教徒が住んでいるエルサレム旧市街の商店街。
⑥エルサレム旧市街を取り巻く周辺は、近代的な住宅やビルが立ち並ぶ。
この戦争危機(内戦?)の根深い背景に人口問題があるように思います。2021年11月29日付けのジェトロのビジネス短信が、ヘブライ語と英語で発行されている「ハアレツ」紙の報道を伝えています。イスラエルの国家経済会議が、イスラエルの人口は2050年までに現在(2021年)の920万人から70%増の約1,568万人になり、その3分の1強の560万人が19歳以下の若年層で占められ、65歳以上の高齢者も120万人から237万人に増加するとのこと。人口の約8割を占めるユダヤ人も約2割のアラブ人も子供の誕生を強く望みますから、人口は着実に増加していくと予測されるのでしょう。
日本は現在、少子高齢化と人口減少が顕著で人口増加は想像しがたいです。しかしながら、昭和時代の高度経済成長期には、人口急増と大都市圏への人口集中に対応して、各地で田畑や山林が買い上げられて宅地造成やニュータウン開発が強力に推進されたことを思い起こします。パレスチナ自治区をめぐる争いの背景には、歴史的・現実的な宗教・民族の対立や貧困・差別・格差問題がありますが、現在進行形で迫りくる人口急増問題があるように思えてなりません。
以上
※参考に過去の関連ブログ
2023年5月22日投稿 エルサレムについて
2023年9月19日投稿 テルアビブについて
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