奥山舎 オウザンシャ

寺内はキリスト教とCharles Dickensの独立研究者。専門分野だけでなく広く社会問題に関心があります。

心壊(しんかい)の人―京アニ事件青葉被告の父のケース

2024年02月01日 | 日記
 世間には心が壊れている人がいる。周囲の難事に追われて冷静な判断力を失っている人のことを「心壊の人」と呼ぶことにしよう。京アニ事件の青葉被告の父は、被告が小学校3年のとき離婚した。この後の彼の行動から推測すれば、妻は彼に愛想を尽かしたのかもしれない。彼は家族に手を上げた。息子たちが反抗的な態度を見せると裸で外に立たせて水を浴びせ、ほうきの柄でたたいた。被告が中学生の時柔道大会で準優勝すると、記念の盾と柔道着を燃やせと言われ、泣きながら従った。父はトラック運転手の仕事をやめ、生活は困窮した。この人は生きる気力を失っている。その後に自死しているところを見れば、生きることに絶望していたのだろう。このような「心壊の人」には安息の場が必要だ。行政関係の人か、篤志家が、静かに根気よく近づき、子どもたちを養護施設に預けてはどうか、その間にあなたは生活保護を受けながら、ゆっくりと生活を立て直してはどうか、と。こういう手立てを講じていれば、青葉被告の犯罪も、兄と妹の自死も、防げていたかもしれない。

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