「水曜どうでしょう」のWebサイト上で、ディレクター陣である藤村さんと嬉野さんが交替で、日記のようなものを書かれています。毎回笑いあり考えさせられることありの、なかなか素晴らしい内容なので、私はちょくちょく覗きにいっては和んでおります。そこで今回、私の考えにビンビン共鳴する「おおっ!」っと思えるような、嬉野さんが語られたという言葉が、藤村Dにより要約され報告されていました。
『寅さんを見ると、寅さんなんてのは、毎度ワンパターンで劇的なことなど起こりゃしない。寅さんが帰ってきてマドンナにフラれてまた旅に出て最後はハッピーエンド。話としちゃフツー。でも、フツーだからこそ、細かいところに人々のしがらみが生まれ、そこに笑いが生まれ、感情の機微が生まれる。つまり、劇的ではなくフツーだからこそ、そういった「ディテール」が重要になってくる、ディテールにこだわる。だからおもしろい』
まあここにつながるには、それなりに話の流れもあるので、唐突にこの部分だけ今ここで伝えても「なに?」って感じかも知れませんが。フツーが一番面白い!というのは、私が常に感じていること。私の場合、笑わせることを目的としているプロの芸人さんを見て、笑えることはまずない。私が一番おかしいのは、笑わせようなんて微塵も考えていない、一般の人の予告もなく繰り出されるゆる~いボケだ。
まあ私求める笑いは、お笑いそのもの世界に求めるより、演劇などの表現芸術に求める方がしっくりくる気がしているけど。フツーの面白さというものに敏感でありたいな、と思う。だからこそ地元の人達が出演しているようなローカル番組に、私はますますハマってしまう。ローカル番組万歳!