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童話、童謡、SF、ショートショート、絵本、4コマ-マンガ、算数、数学、英語など(ペンネーム:はくた とおる)

ホンくんチズくんー十三

2025-01-02 21:25:34 | 童話
「ホンくんチズくんー十三」
 本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、出かけたりする。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないと少し寂しい。そこへ、ホンくんがもどってきた。
 ホンくん「ただいま、チズくん。」
 チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどこにいったの?」
 ホンくん「特撮映像を撮っているところだったよ。」
 チズくん「へえ。ヒーローものかい?」
 ホンくん「そうだね。テレビ用や映画用の映像を撮っていたよ。」
 チズくん「ミニチュアとかあったかい?」
 ホンくん「大きなスタジオに町の風景を形どったものがあって、そこに着ぐるみをきた人どうしが、戦っているという風だったよ。」
 チズくん「爆発音とかも出てたかい?」
 ホンくん「かなり本格的で、火花や煙とかも出ていたよ。」
 チズくん「大画面でみたら、迫力があるだろうね。」
 ホンくん「壊してしまうのがもったいないほど精巧に作られているから、なおさらだよね。」
 チズくん「昔風のアナログなものでも、撮影の仕方が向上しているから、小さいものとは思えないくらい大きく見えるよね。」
 ホンくん「カメラの方を動かす場合もあるから、より複雑になっているよね。」
 チズくん「デジタル映像もさらに加わっているので、本物との違いを見つけるのが大変なくらいだよね。」
 ホンくん「エスエヌエスに流れている映像も加工されている可能性があるから気を付けないといけないね。」
 チズくん「映像の出どころを探すのは大変そうだね。」
 ホンくん「数が多すぎるからね。」
 チズくん「映像ごとに識別マークでも付けておかない限り無理そうだね。」
 ホンくん「もう人が管理するのは難しいから、エーアイにでも任せるしかなさそうだね。」
 チズくん「本当だね。これだけでも仕事として成り立ちそうだね。」
 ホンくん「ところで、日本の映画がアメリカで特撮の賞をとったね。」
 チズくん「スゴイよね。アナログなやり方も残した形なのに、なお受賞できたところがオモシロイところだよね。」
 ホンくん「物語を効果的に見せることさえできれば、それでいいのかもしれないね。」
 チズくん「費用の面からいうと、とてもアメリカほどはかけられないから、アイデア勝負といったところだね。」
 ホンくん「目に見えている部分だけでなく、音とかバックグラウンドの部分まで気を配れるかが今後大事になってくるような気がするね。」
 チズくん「外国の映像配信会社は、映画館にこだわらずに、モニターに写し出すことだけに特化しているから、いつでも見られる映画や番組ということで、視聴者を得られやすいし、お金もかけられるということで、伸びているよね。」
 ホンくん「テレビでただで見ることに慣れているから、お金を払って番組や映画をテレビモニターで見るのは慣れない感じだね。」
 チズくん「舞台での興行も、配信されてきているから、これからますます増えていきそうだね。」
 ホンくん「その場所までいくのが難しい場合は助かるよね。」
 チズくん「特に地方にいる場合は、わざわざ出てくるのも大変だから、むしろ、その方がいいかもしれないね。」
 ホンくん「テレワークが広がっているから、こういうことも必要になってくるのかもしれないね。」
 チズくん「コンサートにしろ、舞台にしろ、その場所にいくといっても、人数制限があるから、入れない人はたくさんいるよね。」
 ホンくん「ファンクラブでも入っていないとチケットが取れないとなれば、せめて、映像だけでも見たいということになるよね。」
 チズくん「舞台の映像を、別の映画館で大画面で見るというのもあるよね。」
 ホンくん「それに、スポーツの試合の映像を別のスポーツ施設のモニターで観戦するというのもあるね。」
 チズくん「居酒屋でスポーツを観戦するというのもあるね。」
 ホンくん「この前、病院に行ったら、モニターに海の環境ビデオが流れていたよ。」
 チズくん「建物にビデオが写されているというのもあったね。」
 ホンくん「映像を流すところも自由になってきたということだね。」
 チズくん「そろそろ閉館時間だね。この話はこの辺にして、続きはまた次の機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
 ホンくん「そうだね。おやすみなさい。」
 おしまい