「ホンくんチズくんー六」
本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、しばらくいないことがある。チズくんは、話し相手の一人のホンくんがいないと少し寂しかったりする。そこへホンくんが帰ってきた。
ホンくん「ただいま。チズくん。」
チズくん「お帰り。ホンくん。今回はどうだった?」
ホンくん「今回は、仮想現実の研究をしているところだったよ。」
チズくん「へえ、それはすごいね。それで何か見ることはできたかい?」
ホンくん「実際には色々な事情で無くなってしまった建物をデータ空間に再建して、その中を見学できるようになっているんだ。」
チズくん「一度無くなってしまうと、建て直すのは大変だから、とても役に立ちそうだね。」
ホンくん「今までだと、設計図や写真で残しておくしかなかったことを考えると、隔世の感があるよね。」
チズくん「建物だけでなく、街並みなんかも残しておけるといいね。」
ホンくん「過去にもどることはできないけれども、データ空間上に、ある時代の街並みを再現することによって、疑似体験することができるかもしれないね。」
チズくん「見るだけでなく、触った感覚を再現することができれば、より現実感が増すよね。」
ホンくん「こういう技術は他にも利用できそうだね。」
チズくん「実際に自分自身がいくことができなくても、身代わりになるものを目的地におくことによって、自分がいるかのようにふるまうことができるね。」
ホンくん「引きこもりや病気なんかで外に出られなくても、代わって出てもらって、他者との関係を構築できることは、体力が伴わない場合でも、精神的な健康を保つためには、有効かもしれないね。」
チズくん「ハードルを下げることは大事だよね。周りの事情さえ許せば、働くこともできるよね。」
ホンくん「社会に参加できていると思えることは、非常に大切で、ネガティブな考えに陥りがちになるところをどこかで断ち切らない限り、ポジティブな方向にはすすみようがないからね。」
チズくん「どういう形でもよいので、何か打ち込めることができれば、よい方向に向かっていくよね。」
ホンくん「それはお年寄りにも言えることだよね。今日、行くところがあるとか、今日、用があるとかいったことが大事で、何もしないでゆっくりしていることが、はためにはいいように思うけれども、実際にはそれは認知症が進んでしまいやすくなってるだけという悲しいことになりかねないよね。健康で長生きする方法というのは、難しいことではなくて、普通に体を動かし、頭を使うという生活を続けることがいいんだということだね。」
チズくん「自分なりに忙しくしていると、余計なことを考えている暇がないから、ストレスはたまらないかもしれないね。モチベーションを保ち続けることは、体にとってもよい影響を与えると思えるよね。」
ホンくん「始めに話していた仮想現実の世界においても、ただ見るだけでなく、体を動かし、頭も働かせるプログラムがあるといいよね。」
チズくん「人の興味というのは千差万別で、色々なものに広がっていくから、実際にできることだけでなく、シミュレーションとしてやってみることによって、新たな発想が生まれてくることが期待できるよね。」
ホンくん「これからはエーアイがかなりの仕事をこなすようになっていくと考えられるから、人が人としての意義を見いだしていくことにも、つながるかもしれないね。」
チズくん「おっと、そろそろ閉館の時間だね。それじゃ、また次の機会に話すことにしよう。おやすみなさい。」
ホンくん「おやすみなさい。」
おしまい
本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいる。ホンくんはたまに借りられて、しばらくいないことがある。チズくんは、話し相手の一人のホンくんがいないと少し寂しかったりする。そこへホンくんが帰ってきた。
ホンくん「ただいま。チズくん。」
チズくん「お帰り。ホンくん。今回はどうだった?」
ホンくん「今回は、仮想現実の研究をしているところだったよ。」
チズくん「へえ、それはすごいね。それで何か見ることはできたかい?」
ホンくん「実際には色々な事情で無くなってしまった建物をデータ空間に再建して、その中を見学できるようになっているんだ。」
チズくん「一度無くなってしまうと、建て直すのは大変だから、とても役に立ちそうだね。」
ホンくん「今までだと、設計図や写真で残しておくしかなかったことを考えると、隔世の感があるよね。」
チズくん「建物だけでなく、街並みなんかも残しておけるといいね。」
ホンくん「過去にもどることはできないけれども、データ空間上に、ある時代の街並みを再現することによって、疑似体験することができるかもしれないね。」
チズくん「見るだけでなく、触った感覚を再現することができれば、より現実感が増すよね。」
ホンくん「こういう技術は他にも利用できそうだね。」
チズくん「実際に自分自身がいくことができなくても、身代わりになるものを目的地におくことによって、自分がいるかのようにふるまうことができるね。」
ホンくん「引きこもりや病気なんかで外に出られなくても、代わって出てもらって、他者との関係を構築できることは、体力が伴わない場合でも、精神的な健康を保つためには、有効かもしれないね。」
チズくん「ハードルを下げることは大事だよね。周りの事情さえ許せば、働くこともできるよね。」
ホンくん「社会に参加できていると思えることは、非常に大切で、ネガティブな考えに陥りがちになるところをどこかで断ち切らない限り、ポジティブな方向にはすすみようがないからね。」
チズくん「どういう形でもよいので、何か打ち込めることができれば、よい方向に向かっていくよね。」
ホンくん「それはお年寄りにも言えることだよね。今日、行くところがあるとか、今日、用があるとかいったことが大事で、何もしないでゆっくりしていることが、はためにはいいように思うけれども、実際にはそれは認知症が進んでしまいやすくなってるだけという悲しいことになりかねないよね。健康で長生きする方法というのは、難しいことではなくて、普通に体を動かし、頭を使うという生活を続けることがいいんだということだね。」
チズくん「自分なりに忙しくしていると、余計なことを考えている暇がないから、ストレスはたまらないかもしれないね。モチベーションを保ち続けることは、体にとってもよい影響を与えると思えるよね。」
ホンくん「始めに話していた仮想現実の世界においても、ただ見るだけでなく、体を動かし、頭も働かせるプログラムがあるといいよね。」
チズくん「人の興味というのは千差万別で、色々なものに広がっていくから、実際にできることだけでなく、シミュレーションとしてやってみることによって、新たな発想が生まれてくることが期待できるよね。」
ホンくん「これからはエーアイがかなりの仕事をこなすようになっていくと考えられるから、人が人としての意義を見いだしていくことにも、つながるかもしれないね。」
チズくん「おっと、そろそろ閉館の時間だね。それじゃ、また次の機会に話すことにしよう。おやすみなさい。」
ホンくん「おやすみなさい。」
おしまい
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