ぱんどらの日常プロジェクト

ぱんどらのはこの、料理以外の日常プロジェクトの日記です。

バッテリー

2012-05-13 21:36:54 | 発電

蓄電用に購入したバッテリー G&Yu SMF31MF-850 です。

このバッテリーは「シールド・鉛蓄電池」というもので、ディープサイクルというタイプです。

シールドというのは「密閉型」と呼ばれるもので、内部に液体が入っているのですが、漏れる可能性が少ないです。ガスは発生するそうです。ディープサイクルというのは、高負荷→放電→充電を繰り返すのに強いタイプ、という意味です。低負荷→なかなか放電しきらない→再充電というのを繰り返す用途であれば、もっと安価なバッテリーでも十分です。一本24kgもあるので、およそ100kgあります。

これはテスト中の状態なので、箱に入ったまま配線しています。本当は、熱を持つことがあるので、こういう使い方はNGです。本番運用時には当然剥き身にします。DC12V・4本を直列DC48Vにしています。

48V×115Ahあります。容量は「20時間率」という方式で表示されています。これは、1/20の電流で20時間もつ(12Vバッテリーなら、電圧が10.5Vまで下がるまでの時間)という意味です。これはどういうことかというと、フル充電で以下くらい使えます。

  • 48v x 115Ah ( 20h rate ) =
  • 単純計算だと:5520Wh
    • 276W / 20h
    • 552W / 10h
    • 1104W / 5h
長時間表示(20時間率)より、短時間表示(5時間率)のほうが負荷が大きいのだそうです。なので、実際には、もうすこし利用時間は少ないと思います。
日中充電し、夜間に使うという使い方がおそらく効率的なので、5時~7時くらいから使い始めて、深夜に寝るまで(1時くらいか?)に使い切る、そして翌日充電、というふうにするとなると、7~8時間くらい持てばよい感じです。そうすると、600W~700Wくらい使う感じが効率よく使いきれる電力です。夜、電力をあげっぱなしな電気機器はテレビ、オーディオ、照明なのですが、だいたい、それくらいはまかなえそうです。調べてみてわかりましたが、テレビとオーディオって、けっこう電気喰ってるんですよね。

自動車手放しました

2012-05-13 13:29:41 | カーシェア

実は、GW中にもうひとつ大きな取り組みを始めました。それは自宅の自動車をカーシェアに変えることです。

自宅のマンション駐車場にふつうに自動車を所有していました。車種は最終型のトヨタ セリカ2000GT-FOUR(ST-205)です。TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)がWRC(World Ralley Championship)に参戦していたころにラリー用に開発されたクルマで、ラリー仕様にあわせて2,500台が生産され、国内で2,000台が販売された、という意外と貴重なクルマです。残念ながら、このクルマは実戦投入されず、トヨタはラリーから撤退してしまいました。「私をスキーに連れてって」に出てくるのはST-165という、このクルマの2世代前のモデルで「ワタスキセリカ」と呼ばれていました。その車種を買うことはできなかったのですが、次のST-185、ST-205と乗り継ぎました。ST-165とST-185は、ユハ・カンクネンというフィンランド人ドライバーがドライブし、ST-185時代にワールド・チャンピオン(日本のメーカーの初チャンピオン)も獲ったんですよ。

トヨタがラリーに参戦しなくなったため、セリカGT-FOURは生産もストップ、そのまま廃盤になり、二輪駆動のバージョンもこの次のモデルが最後になってセリカという車種そのものがなくなりました。

こちらの写真は、2008年8月にペイントシーラントをした直後の写真です。ピカピカになりました。

2008年8月にペイントシーラントをし、カーナビをつけ、「あと2年は乗ろう」と考えていましたが、すでに4年になります。

うちのクルマも13年を迎え、税金が10%上乗せになりました。時期的にもそろそろどこかが壊れ始めるころになりました。買い替えかな~と思ったところにトヨタ86(ハチロク)が出たので営業さんが繰り返し連絡してきて、見学にも行きましたし、試乗もしてみました。だけど、そんなに興奮や感動もなく、「このクルマ、500万出して買う!」という気持ちには残念ながらなりませんでした。

クルマがだめなんじゃないですよ。ハチロクは買ってもいいと思うくらいいいクルマだと思います。自分の気持ちの問題です。いまの生活スタイルでは、乗る時間が少ないのです。都内へ行くことが多く、電車移動が多い。旅行に行くにも新幹線か飛行機+レンタカーが多い。この夏、日本にいない予定。だいたい、スキーのためにクルマ使うことが多い。二輪駆動じゃねぇ。じゃぁBRS(スバル)を買うのか、ていうと、それもねぇ・・・・。ということで、手放す方向へ一気に進むことになります。

クルマのコストをいろいろ考えてみました。クルマにかかっているお金はおよそ以下のようなものです。

  • 購入時の車両価格(380万円くらいでした)←展示車だったのでまけてもらった。
  • 購入時の諸費用(30万円くらいでした)
  • 年間の維持費(約35万円×13年)←実際には購入時は高かったのでもっとかかっていると思う。
    • 車検(80,000円くらい:一回に14~17万円かかる)
    • 定期検査(10,000円:車検のない年に20,000円くらいで整備していたため)
    • 税金(54,000円くらい)
    • 任意保険(50,000円くらい)
    • 駐車場(156,000円:13,000円×12ヶ月)
    • JAF(1,500円)

ということで、この13年間で865万円も喰われたことになります。走行距離は35,000kmくらいでした。このため、割り算してみると、100kmあたりのコストは

24万円 / 100km

という計算になりました。これは高すぎです。時間で計算してみると、稼働率はなんとたったの0.5%。200時間中1時間しか使っておらず、その間ずっと駐車場に「置いてある」のです。

また「壊れたら修理ださなくちゃ」「傷がついたらどうしよう」「汚れたら洗う」などなど心配も耐えません。自動車を維持管理していく、というのも私のプライベートの仕事なわけです。

ということで、このコストと維持運営の責務から逃れるため、「自動車を所有する」ということを辞めることにしたのです。これまでは「自動車持ってるのはあたりまえのこと」くらいにしか考えてなったのですが、カーシェアが近くにあることから、このコスト負担を一旦やめてみよう、と考えるようになりました。

運ばれていくセリカ(ドナドナ・ドーナー・ドーナー♪)

所有するのを辞めること、すなわち「オフプレミス化」なわけです。クラウドと一緒ですね。クルマが運ばれていき、なんか身軽になった気分を味わいました。

GW中に、自動車本体の売却も終了(すでに車両金額が振り込まれていました)、駐車場の解約手続きもしました。タイヤを2セット持っていましたが、それは車両につけて売りました。ジャッキ、トルクレンチなど工具もヤフオクで売りました。あと、任意保険とJAFの解約です。任意保険の「ノンフリート等級」は、5年間まで解約しても維持できるのだそうですね。JAF mateが読めなくなるのはちょっとさみしいかな。最低でも1年くらいはカーシェア生活を続けてみたいです。(永久かもしれないが)さてさて、カーシェアをお楽しみに。


ソーラーパネル

2012-05-13 11:15:53 | 発電

さて、ソーラー発電・蓄電プロジェクトのために購入したソーラーパネルです。

購入価格は1枚11,000円。これは格安です。なぜかというと定価が126,000もするからです。(9割引!?)大きいので送料が1枚6,000円もかかりましたので、一枚 17,000円です。

GWに入ってすぐ、4月28日に家に届きました。

大きさは畳1枚分、という感じです。これが2枚届きました。重さも畳くらいかな。けっこう重い。表面はアクリルかなにか透明な樹脂で覆われていて、外枠はアルミです。


仕様表示はこんな感じ。こういうのに価格が書いてあるのって笑えます。

このパネルを選んだ理由は、「価格」「面積」「発電量」を比較したとき、もっとも効率がよかったからです。(まぁ価格は安すぎるので、あまり検討理由になりませんが)小さいパネルを買うほうが敷居は低いですが、電力量をあげていくにあたりたくさん購入しないといけません。面積あたりの発電量を計算すると、やはり大きなパネルのほうが効率がよいです。国産のSHARP製パネルとかだと220Wとかのものもありますが、あまり安く売ってません。なので、格安のこのパネルを購入してみることにしました。一応、5年保障つきましたので。

以下の写真は配線部。ケーブルはMC4型というコネクタが繋げてあり、ソーラーパネル(だけじゃないかもしれないけど)共通の高電力直流電流用のコネクタのようです。電流の流れる方向にあわせて正しい方向にしか接続できないようになっていて安心です。また、雨天対応のケーブル+コネクタなのです。防水コネクタとなっていて、つなげた状態で雨にあたっても大丈夫です。よく考えられています。

安くて素敵なので、あとで買いたそうと思っています。


ソーラー蓄電

2012-05-13 00:54:08 | 発電

コンセプト

ソーラー蓄電プロジェクトの経緯からお話しましょう。 ソーラーをたくさん使うなら、きちんと業者に依頼して4.3kw程度のソーラーシステムを構築すれば、ほとんど1世帯分の電力をまかなえ、売電によって利益さえあがります。しかし、調べてみたら、それは我が家では難しいことがわかりました。なぜなら、マンションだからです。 マンションの場合、次の四つの点をクリアする必要があります。

  1. 置く場所があること
  2. マンション理事会の承認を得ること
  3. マンションの躯体に打ち付ける許可を得ること
  4. マンション全体の電力システムが売電の仕組みに対応できるよう変更すること

幸い、私のマンションにはルーフバルコニーがあるので置く場所はあります。(横にならべたら40枚くらい置けます)

ただ、理事会の承認や設置許可を得るのはとても困難です。

私は何年か前に理事長をしていたことがあります。そのとき、マンション全体に光ケーブルを導入しました。5社の見積もりを取り、3社に絞り、各家庭に説明し了承を得て、管理費の一部を切り崩して導入しました。各家庭が個別に契約するのですが、それでもマンション全体に工事が必要なのです。(マンションまでは1Gbitの光ケーブルでやってきて、集線装置から家庭までは既存の銅線で接続される。)これはとても大変な作業でした。ソーラー導入、売電のシステムを入れるには、同じ活動が必要でしょう。ましてや、たった一軒の世帯のために、全体の予算を使うのは難しいです。

ということで、東京電力からやっていきている業者電力システムには接続しない形で発電・蓄電の仕組みを作ることにしました。これを「独立電源」と言うそうです。独立電源は、停電のときに役立ちます。昨年の3.11地震のとき、私のマンションは地震の最中から夜の9時まで停電し、暗い中ですごしました。そんなとき、独立電源があれば大丈夫です。もちろん、輪番停電なんてことがあっても有る程度の電力が確保できるわけです。

目標として、以下のようなことを掲げました。

  • 蓄電型にすること
    停電時に、夜間、真っ暗になった経験から、蓄電は重要です。
  • 拡張可能にすること
    最初から最適な構成が組める自身はないので、パネルやバッテリーを増強できるシステムにします。
  • 冷蔵庫や小型エアコンくらいは使えるようにしたい
    冷蔵庫は定格295W、小型エアコンは550Wです。これらを夏季に輪番停電されても、その間ドライブできる程度の電力を確保します。
  • プログラムでモニターできる
    一応、ソーラープロジェクトの経験値を上げるための目的もあるので、プログラムを作ってモニターします。そのために、データ取得できる環境を検討します。これにより、業者電力の一部を効率よく独立電源の電力でまかない、原発にお金を払わない努力をします。

また、ソーラーをいろいろ調べていくうちに「自作したい」という危険な衝動にかられたのも、今回のプロジェクトの背景にあります。まぁ、エンジニア魂に火がついたというか・・・。

システム構成

今回購入したシステムは、次のような機材から成り立っています。拡張可能、エアコン運用、という条件から、チャージコントローラーとインバーターはオーバースペックなものを選択しています。

  1. ソーラーパネル「JWG190JT-72P」×2枚
    中国製の単結晶パネルです。国産のを買ってあげたかったんですが、あまりにもこれが安かったのでとびついてしまいました。ヤフオク経由で1枚17,000円(送料込み)でした。定価は12万円もします。国際のパネルも通常ルートで買ったらそのくらい平気でします。
    DC36V・190Wというパネル2枚です。
  2. バッテリー「SMF-31MS-850」×4個
    国産の「G&Yu」のバッテリーです。「ディープサイクル」という大容量出力に適したバッテリーです。シールド型の鉛蓄電池です。楽天で17,800円でした。鉛蓄電池はリサイクル率が非常に高いそうなので、思い切ってたくさん買ってしまいました。読み進めていただくとわかりますが、今回のシステムはDC48V構成で構築しているので、DC12Vバッテリー4本を直列接続しています。
    12V・115Ahというかなり大容量のバッテリーです。
  3. 正弦波インバーター「BR-P-2000
    またもや中国製のインバーターです。取り扱い説明書が中国語なのでびっくりしました。しかも外国語のものは一切ない、という・・・・。作りは昭和なにおいがします(笑)。
    ヤフオク経由で、28,000円でした。
    DC48V入力→AC100V(定格2000W:最大4000W)です。かなり大容量です。
  4. チャージコントローラー「TS-MPPT-60
    アメリカ Tri-Star社」製のバッテリーチャージコントローラーです。今回の買い物の中で、一番高いのがこれです。ヤフオク経由で58,000円もしました。通常なら13万円する機械です。かなり贅沢な機器です。これは取説が英語なので読めました。(フランス語、イタリア語、ドイツ語などの翻訳はあったのですが日本語はありませんでした)バッテリー側電圧DC12V、DC24V、DC36V、DC48Vに対応し、DC48V構成では最大入力(発電量)3200Wまで耐えられます。今回のシステムをDC48V構成にしようと決めたのはこれが理由です。このため、バッテリーを追加購入する場合は4本ずつ、ということになります。入力電圧は最大DC150Vです。これもかなりの大容量です。このコントローラーを選択した最大の理由は「Ethernet接続可能」ということです。

他にも、延長ケーブル、ガルバケースなどいくつかのものを買いましたが、それはおいおいご紹介していきます。しっかし、日本製、中国製、アメリカ製、という混合でシステムが組めちゃうのですから、標準化ってすばらしいですね。

接続構成図

図1.接続構成図


節原

2012-05-13 00:44:18 | 発電
さて、このゴールデン・ウィークにはじめたプロジェクトのご報告です。それはソーラー蓄電の構築です。

私は原発に反対しています。とはいっても、街角で署名するとか、有権者として清き一票を入れるくらいのことしかできません。でも、自宅ですこし反発することを考えました。それは、「節電」ならぬ「節原」という考え方です。

私はIT関係の仕事をしていることと、電気機器(オーディオなど)、電気を使うことが大好きです。生活の一部でもあります。「電気を使う量を減らしましょう」というのは、もちろん賛成です。エコな機器に乗り換えたり、より効率のよいシステムを発明していくことは人類にとって重要なことでしょう。しかし「電気をつかう活動を減らしましょう」という考え方にはいささか不満があります。それは「生活レベルをさげる」「文化活動を減らす」ということにつながる可能性があるからです。ですから「活動を減らさずに、電気の量を減らす」ことに努力すべきです。

もうひとつの考え方として、いま槍玉にあがっているのが「原発」という問題です。「原子炉がないと間に合わないのだ」という主張に対して布石を投げかけたい。「ほんとうにそうなの?別の方法ではだめなの?」ということです。

日本は技術立国です。自然エネルギーといえば風力かソーラーというのがあたりまえの日本ですが、地熱発電、揚水発電、海洋発電などいろいろな方法があるのですね。原子炉のように、とてつもなく生命を脅かすエネルギーでなく、もっと生命にやさしいエネルギーを使いたいのです。

ということで「原発で作る電力をできるだけ使わない」のが「節原」です。その一つして、ソーラー蓄電システムを自作で構築したので、それをここでご紹介していきます。