竿納めとコーヒー

数日前に突然、パーコレーターのことを思い出した。
パーコレーターで淹れたコーヒーなんて、粉が混じり大して旨くもないが、シングルバナーの上に載せた姿がとにかく絵になる。
そして、透明なつまみから見える液体が褐色になるのを、ぼーっと眺めている時間が好きなのだ。
１０数年前に買ったパーコレーターは、長野の小屋に置き去りにしたままだ。
手元にないと無性に欲しくなるのが、人間の性というもの。
仕事帰りにアウトドアショップに立ち寄るが、ちょっと二の足を踏むほどの値段だ。（結局買わない）


「！」


そうだ、確か自宅に直火式のエスプレッソメーカーがあったはず…。


papachan：「ねぇ、ねぇ、確かウチにエスプレッソメーカー、あったよねぇ？」

カミさん：「あるわよ、棚の中」


探してみると、あったあった、懐かしい！
デロンギのコーヒーメーカーを買ってからというもの、現役を引退して久しい直火式エスプレッソメーカー。一応イタリア製なのだ。
子どもが生まれる前は、よくカミさんがこれでエスプレッソを淹れてくれたっけ。



よし、明日は、これ持って出かけるぞ。（パーコレーターより美味しくできるし…）
寒いときに飲むコーヒーは旨いのだ。
だから、寒さを求めてわざわざ出かけることにするのだ。
どうせだから、ついでに竿納めも兼ねちゃおう。



ということで、やってきました小菅川冬季Ｃ＆Ｒ区間。
日本全国寒波で冷蔵庫と化した１２月１９日（土）。
朝８時の小菅村の気温は、－５℃。
水温2.4℃。


岩が凍ってる。


ガイドも凍る。

さっぶいよ、ほんとに…

ブーツの底のフェルトが凍り、小石が張り付くくらい寒いのだ。
スプールも凍ってラインがくっつくので、キャストしずらいったらありゃしない。


周りには誰もいない。こんな寒い日に釣り来る物好きなヤツは自分くらい。
（あとからテンカラ青年が一人来た。それだけ。）


こんなんじゃ釣れないだろうなぁ…、と半ば諦めモードで釣り始めたが、意外にも活性が高く、飽きない程度に釣れてくれる。





アップストリームやクロスストリームでも、ミノーを追いかけてくれる。
嬉しいね～♪


これなんか、フロントフックに掛かってる。元気だなぁ。

釣れたのは全部ニジマスだったけど、綺麗な個体が多くて楽しめた。
それにしても寒い。
魚は元気だが、こっちの方が辛くなってきた。
ブーツの底からしんしんと冷えてくるのだ。
３時間くらい釣ってアタリが少し遠のいてきたところで、２００９年の竿納めは完了！



次は、本日メインのコーヒータイム♪

水と粉を入れてセット。あとは火に掛けるだけ。


取っ手に輝く「MADE IN ITALY」の文字。
カミさんが、コンロで焦がした跡がちょっとイタイ感じ。

火に掛けて沸騰すると、一気に抽出される。
シューゴボゴボっと音がしてからわずか数秒、無音になったらできあがり。

いい香りだぁ。

う～ん、滲みるなぁ。
余は満足じゃ…