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a green hand

ハルとの「かぐや姫の物語」

ずい分昔のことになる。
お正月二日、私はハルを迎えに行った。

ママとお父さんとでK駅まできてもらうことにしたのだ。

駅は、初売りにきた人で賑わっていた。
3人が、私を見つけニコニコ顔で近づいてきた。
私はキョロキョロしていたが・・目のせいでやはり見つけてもらうまでわからなかった。

新年の挨拶をし、ハルにどうする?ご飯でも食べる?それともすぐに帰るというと
すぐに帰るという。

ママとお父さんがその言葉のおかしさに笑っていた。
普通に考えると可笑しいことである。
その笑いで初めて気づいた。
私とハルにとり、それはなんでもない言葉だったのだが・・ママとお父さんからすればどう考えてもヘンである。

私は迎えに行き、駅に30分もいることなくすぐに帰りの電車に乗ることになった。

電車の中で冬休みの過ごし方について話した。
かぐや姫を見たかと聞くと、観ていないという。

男の子だから・・どうかなと思うと見に行きたい風である。

ジブリの作品は殆ど見ているという。
いつものように「ただいま~」と我が家に入ったハルである。
母も夫も「お帰り~」である。
家中が可笑しな家族である。

其の日、パパは休みだったが、疲れすぎていつこちらの家に帰れるかわからない状態だった。
ハルが映画を見に行きたいというので、夜の回に間に合うと思い、電車で行くことにした。

夫が私の車で出かけており、夫の車が残っている。
昨年末、家の入口のブロックにぶつけて修理したばかりなので私も夫の車は運転したくない。

妹に送ってもらおうと隣にうかがうと叔母と出かけたばかりだと従兄弟が出てきていう。
送ってくれるというので甘えることにした。

さて、娘にどうだったと感想を聞かれても何も言わなかったハルだが、夜寝るときになるとハルの方からポツリポツリと話し始めた。

さすがにアニメに慣れているだけあり、細かなことまで良く観ていた。

心に残ったのは・・


「地球は穢れていると言ったあの月からの女の人はたった一言だけを言うためにいるんだよ・・」
「罪を償うために月からきたのに償うことはできなかったね」
「おじいさんが一瞬すごく悪い人間に見えた・・」とも。

「一箇所だけすごくリアルなところがあった・・」

かぐや姫がすごい勢いで走って行く場面の描写で一段とほかのところと異なっていたところである。
あの場面は、複雑なかぐや姫の思いがたくさん混じっていると思うとなかなかハルは鋭い感性を持っていることに気づいた。
未熟者の欲目かもしれない。

「結構かぐや姫の物語って怖い話だね」これが総括か?

私は2回観たことになった。
Yちゃんがハルと観たことを知ると不満そうに私のことも連れて行ってという。

悪いが3回目は勘弁してもらった。


ハルはYちゃんとMちゃんと初顔合わせである。

祖父母の家で、仲良く過ごせていいスタートを切った・・・気がする。
息子も少しは気持ちが楽になったはずである。

写真はハルと作ったクレープもどき・・。
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