a green hand

フェルメール、レンブラント展 初日に行く


今日は父の命日、あの世に移り住んで45年になる。

桜はまだ蕾であり、数日後のお葬式に、ほころびかけた桜の枝を父と懇意にしていた住職が持ってきてくれたのがとても印象に残っている。

冷たい雨の日のお別れ会だった。

今日の午後に妹と菩提寺待ち合わせである。


さて、一昨日、友に誘われて福島県立美術館に行く。
「東日本大震災復興事業 フェルメールとレンブラント」初日である。

飯坂線の電車に初めて乗った。
福島から二つ目の駅が「美術館図書館前」そこに降り立った時、ふと懐かしい思いが過ぎった。

小布施の北斎館を電車で訪ねた時の感覚だった。
遠い昔の記憶なので今では全く異なるかもしれない、ただそんな文化の香りがした。

常に車でしか行ったことのない美術館も電車に乗っただけで新しい感覚に出会えるのが不思議だった。

元英語仲間と3人である。
美術館は自分のペースで見たいので一人行動が好きなのだがじっくり観ることができた。
私に合わせてくれたのか申し訳なかった・・・。

レンブラント派のカレル・ファブリティウス作「アブラハム・デ・ボッテル」の肖像画、それと今回感動したのは、牛の肖像画だった。

牛の肖像画があることさえ感動だ。

牛はただの牛ではなくその国の働き手であり国を富ましたオランダ黄金時代の牛である。
黄金時代を身体にたっぷり溜め込んだようなプライドのありそうな立派な牛の肖像画であるから驚く。



テレビでは「若冲」が流れている。
録画もした

「若冲展」がこの福島の美術館にやってきた2013年は5回も通い、これがきっかけですっかり若冲好きになってしまった。

その時の美術館は前代未聞の入場者数を記録したはずである。
長蛇の列であった。
中には10回も行ったという強烈な人にも出会った。
若冲もその他の日本画家も素晴らしかったのだ。



メトロポリタン美術館には行ったことがないので、来てくれたたくさんの絵画をじっくりとあじわった。
それでも今回の美術館行きは多くて二回だろうな~。

長くない先を思うとこれからの美術館 巡りは日本人の絵を存分に楽しみたいと思うのだ。
しかし、これもすごく健康になったならまた外国の美術館に行きたいなどと思うかもしれない。

それでもたとえ行ったとして、視点は「海外の美術館に渡ってしまった日本の絵画を観る」という気持ちが強くなっているはずである。




写真は庭から摘んでみました。
父へのプレゼントです。
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