セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

レベルファイブ 無料配布ソフト プレイしてみたです

2007年09月23日 11時59分18秒 | 【旧】購入・レビュー話
会社で「ご自由にどうぞ」的に置かれていたレベルファイブ無料配信ソフト「レベルファイブ プレミアムシルバー」を、こっそり(?)プレイしてきましたよん。
ちなみに東京ゲームショウ2007での一般公開日1日目のレベルファイブブースでの待ち時間は、に、270分!?なんと昨年、最長記録をたたき出したモンハンの240分を超え、歴代最長待ち時間記録を更新。…あり得んw


●「レイトン教授とロンドンの休日」
体験版、というよりはおまけモードみたいなものです。第一弾「レイトン教授と不思議な町」が2月に発売され、もうだいぶ触っていない人のために「レイトン教授と悪魔の箱」発売に向けてウォーミングアップを。…的な存在だと思ったらいいでしょう。
内容は変わりないです。もちろんいい意味で。レイトン教授の部屋を訪れたルークの、平穏な休日のお話、といったところでしょうか?謎は全部で12個ありますが、全部解いていないのでもしかしたら+αがあるかもしれません。というか、体験版でセーブできるって…どんだけですかw
「このソフトだけのオリジナル」と推していますが、ホントにオマケのようなものですし、ナゾトキの中には雑誌で紹介されていたものもあったことから、悪魔の箱にいくつか同じナゾトキが収録される可能性が高そうです。よって、そこまでプレミアムな価値を感じるものではありません。しかし、久々にレイトンのナゾトキに触れて、あの頭を悩ませる感覚を思い出しましたね。発売日が楽しみです。



●「イナズマイレブン」体験版 ver1.0
さて、誰もが気になっているであろうレベルファイブの完全新作の体験版です。
体験版では、イナズマイレブンの紹介モード(ムービー付き)、1人プレイモード、通信対戦プレイと用意されています。1人プレイモードは、従来どおりストーリーを聞いた後に試合を行うタイプと、試合だけ楽しむタイプがあります。対戦プレイはトップページで言いましたが、カードリッジが2枚必要です。

試合での操作を簡単に説明すると…、

・選手をタッチしてスライド…選手移動
・タッチ…タッチしたところにボールを飛ばす(パス)
・敵のゴールをタッチ…シュート
・十字ボタン…画面をスクロール


こんなところでしょうか?原則、画面はボールを中心に動いていますが、十字ボタンでスクロールさえれば遠くの選手も動かせたり遠くにパスすることもできます。

そして、次の条件にかかった時に画面下に2つのコマンドが表示されます。
・ボールを持った選手とボールを持っていない相手選手が接触した時
・シュートを打った、または敵にシュートを打たれた時

例えばボールを奪う時は「スライディング」「タックル」、ボールを運んでいる時は「かわす」「フェイント」、キーパーの場合は「キャッチ」「パンチング」などがあります。選手によってコマンド内容が違ったりしますが、そもそもそれぞれのコマンドがどういう時に有利なのか?不利なのか?がよく分かりません。ホントは相性とかあったりするんでしょうけど、そんなに深いところまで説明してくれていないので…。
コマンドを決定すると画面が3Dに切り替わり、両選手の競り合いが見れます。この演出はわりと迫力があり、DSとしてはクオリティが高いです。ちなみにボールの飛んでいったポイントに両チームの選手がいる時も、自動で3D画面による競り合いに切り替わり、どちらの選手がボールを確保したかが分かります。コマンドの成功失敗は、ある数値によっ決まるみたいで、その数値が大きいほうが勝ちという単純なものなんですが、その数値がどういうものに影響して変化しているのかは、今のところよく分かりません。

で、コマンドには2つのほかに、中央に必殺技ボタンがあります。必殺技を使用する条件を満たしていると、必殺技ボタンを押した後、使う必殺技を選択することで発動します。まあ早い話が、必殺技を使えば勝ちみたいなところがありますw
1人で発動できる技もありますが、2人以上の合体攻撃もあり、その場合は近くにキャラがいることが条件になるみたいです。また、必殺技を使用するといわゆるMPみたいなものを消費するので、何回も使えるわけではありません。とはいえ、試合時間はそんなに長くないので使える時に使っておいたほうが得策かもしれません。


さて、ここから感想ですが…正直、もうちょっと磨きをかける必要があるなと感じました。
基本操作そのものは覚えるのはそんなに難しいことではないんですが、やろうとするとけっこう難しい。あと、コマンドを選択したたびに3D画面に切り替わり、演出が終わると2Dのサッカーフィールドに戻るという感じなので、例えば

敵と接触→3D画面に→フィールド画面に戻る→すぐまた接触→3D画面に…

なんて繰り返していたら、場を把握することができません。ましてや敵味方を識別する方法が今のところ、ユニフォームの色しかないので、瞬時に場を把握しなければいけないのが厳しいと感じました。せめて3D演出画面を上画面でやってくれれば、随分解消されると思うんですが…実はDSの仕様上、下画面のものを上画面にもってくるのって簡単そうで簡単じゃないんですよ、これが。
あと。明らかに3Dの演出に力を入れているという感じがするんですが、その反面、他の場面でのクオリティがかなり抑え目。そのギャップがちょっと大きいのも気になったかな…?

今のところDSならではの機能は、タッチペンによる基本操作くらいなので、ここはあえて操作は従来のボタン方法でいくと割り切り、PSPで発売するという手もあったのでは…?と思えたりします。ま、それは禁句ですけど。ゲームの世界観を見るとDSで発売したほうが正解ですし…。
とにもかくにも、まだ完成度が高いという感じには見えなかったのが正直なところです。説明不足、というのも大きい気がします。いくら体験版といえど、その辺の説明なくしてプレイをさせても、魅力は伝わりにくいですね。今のままで発売するとなると…私はたぶん買わないかな?なんて言ってみますw



●体験版全体としての感想
豪華仕様で展開された今回の体験版。私も欲しい欲しいと言っていましたが…体験してふと思ったこと。それは、「これは体験版なのか?」ということです。悪い意味でです。

体験版というのは、言うまでもありませんが製品版ではありません。あくまで製品版に興味を持たせる、購入意欲を高めるための存在にしか過ぎないと思っています。そういう意味で考えると、今回の配布ソフトは、レベルファイブという会社の名を挙げることには大いに貢献したのかもしれませんが、体験版としてみると正直「あまり上手なパフォーマンスではない」という印象を持ちました。
例えば、Wiiで体験版などの配信をしてほしいという要望が多かったりしますが、そう簡単に踏み切れるものではありません。なぜなら、自宅で簡単に体験版をダウンロードしてプレイできるとなると、それで満足してしまう可能性があるからです。つまり体験版は淡白すぎてもうまくいかないし、逆にボリュームが多すぎると購入意欲より先にプレイ意欲を満たしてしまい、結果として肝心の製品版を買ってもらえません。その絶妙なバランスが製品版とは違う、体験版の難しさです。

今回の配布ソフトでいただけないと思ったのが、イナズマイレブンの通信対戦プレイです。確かに私もいちユーザーとして見れば「体験版で通信対戦!ありえね~!」と思ったのが正直なんですが、その後に出てきそうだった言葉が「製品版なくてもいいんじゃないの?」です。正直、対戦プレイ搭載は体験版としては、すごいですけどよくよく考えるとやり過ぎたのではないかと思います。
ましてや。ましてやですよ。「対戦プレイには2つのカードリッジが必要です」なんて、もっとあり得ない。仮にも一大イベントの期間にしか獲得できないというプレミアムな体験版で「カードリッジが2枚必要」なんてあっていいと思っていたんでしょうか?しかもパッケージにはその旨の説明はどこにも書いていないし…。(一応ダウンロード通信可能と書いてないことが確認できますが、気づくはずがない)これにより、

体験版ゲット!→えっ!対戦プレイできるの?→友達とプレイしてみよう→あれ?つながらないな→「カードリッジが2枚必要です」→オークション転売に手を出す

という最悪のパターンが容易に想像できます。それこそ、転売まで利用して体験版を購入したとなると、ほとんどの人が製品版には手を出したくなくなるんじゃないでしょうか?プレイしてもしも面白くなかったら、なおさらです。
それだったら、どう考えても今回の体験版に対戦プレイを搭載したことが、製品版を売り出すことに関して逆効果だったようにしか思えません。これならムリヤリ搭載する必要はなかったと思います。どう考えても。

そういう意味で今回の豪華体験版は、「会社としてのコストパフォーマンス」は良かった反面、「体験版としてのパフォーマンス」は実はよろしくなかった、というのが正直な感想です。今回の行為は「イナズマイレブン」の製品版の売上に響くと私は睨(にら)んでいます。どっちの意味で?とは言いませんが。
まあそもそもレイトン第一弾で予想を遥かに上回る功績を出したそうなので、1回くらいはコアな方面に走って遊んでみるのもいいかも?というのが「イナズマイレブン」なのかもしれません。プレイした会社の上司のうちの1人が「自分がやりたいからやっているように見えた」と評価していたんですが、本当にそうなのかもしれません。「たまには、はっちゃけてみよう」というのがイナズマイレブンだとしたら、実は今作に実績はそこまで期待していないのかもしれませんね。


ちなみに同期の人が「体験版の名前が「シルバー」ということは、次に「ゴールド」があるのかな?」とか言ってたんですが、確かにあり得ますね。イナズマイレブンの体験版も意味ありげに「ver 1.0」とか付いていますし。もし次の体験版の機会があるなら、全体的に磨きがかかっていることを期待しておきます。あと、体験版の「本当の役目」も見つめなおすことも忘れずに。
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